まにゃまる日記

桐の経年変化

桐の成分タンニン

桐材にはタンニンと言う成分が含まれています。

↑写真で少し黒くなっている部分がタンニンです。

お茶などに含まれている成分と同じ殺菌効果をもっています。
空気中の殺菌・消臭の効果があります。

桐は空気中の湿気を含んで吐き出すときに、自然の作用により
表面にタンニンをだしながら黒っぽくなっていきます。

現在はタンニンを漂白して、何年経っても色の変化がない桐材を使うことが多くみられます。
何故かを言うと、タンニンが表面に出て色の変化をカビやシミなどと言われてしまうクレームが起こるからです。

しかしタンニンをおさえることは、抗菌作用のタンニン・パウロニン・セサミンの効果を失うことになります。

タンニンは、ノミやカビの発生を抑制する効果や衣類などを守るだけでなく
アトピー喘息などの原因を抑え、空気が綺麗な空間で健康に暮らす効果があります。

弊社の桐材は何度も桐の原板をお湯につけて渋抜きしてタンニンを少し残して商品にしてあります。

桐はタンニンで少し黒くなっていきますが、これにより大事な洋服や布団をカビから守ったり、
繁殖しにくくなる環境をつくる大事な効果になっています。






御前崎/桐の寝室

コスト
一般の住まいで使うビニールクロスを200㎡を貼ると60万円。
これをチークのつき板(表面のコンマ数㎜だけが本物)が320万円で5倍です。

天井100㎡ビニールクロスだと28万5千円。
これを檜、ヒバなどの天然素材だと230万円で約8倍かかります。

しかし弊社では、山林の買付・伐採から、製材・プレカット・パネル加工まで、
全ての工程を自社で行っています。

この一貫システムと、中国・ロシア・カナダからの建材の直輸入により、低価格で
無垢材を提供でき、無垢の家は高いという常識をくつがえしました。

また、自らの目で自らの責任で品質管理を徹底したうえで、
木材の一本一本を無駄なく使い、コストの削減を図っています。

しっかりした生産ラインにより、低コストで本物の素材を提供しています。

弊社ではクローゼットの扉も中も桐材を使用しています。
一般で買う高価な桐箪笥が2.3個あるのと同じになります。


間取り

昔から日本では、「娘さんが生まれたら桐の木を3本植えて、
20歳になってお嫁に行く時にタンスにして持たせなさい。」
と言われてきました。
杉では新築用材になるまで60年かかりますが、桐は成木になるのに20年と言われています。

現在日本で使われている桐製品は80%~90%は中国からの輸入品です。
弊社が取り組んでいる桐も原産国は中国です。
この原産国中国の桐は成木になるのにわずか10年で生え変わります。
自然環境を考えても、すごく優れた材料です。

桐は「木」に「同じ」と書きますが木ではありません。
「ゴマノハグサ科」に属しています。
草科だから成長が早いのですが、桐を伐ると芯があるので草ではありません。
触ってみると他の木と違う柔らかい感じがしませんか。

弊社が取り組んでいる素材は、草 土 木で、人間にとって一番身近な素材です。
無垢の天板、信楽焼きの洗面ボウル、塗り壁、どれも気持ちがいい癒される自然素材です。

逆に一番遠い素材は、地中深くにある石油です。
石油工業品のビニールクロス、プラスチック製品などです。


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桐の床材と一般的なフロアを並べて貼り合わせた物を作り、冷凍庫で冷やした板の表面

新建材のフロアの表面は結露をおこし水滴が付きます。

桐の床材は結露はおこさず触ってもサラサラの状態です。

新建材フロアの家で結露が起きた場合、水滴になります。
その水滴に空気中の埃が付着してカビが発生します。
そこにダニが繁殖します。
ダニは9月~10月頃死にますが、ダニの糞と死骸が埃と一緒に舞い上がり
抵抗力の無い子どもが吸い込むとアトピー性症候群の一つの原因となります。
秋口にアトピーがひどくなるのはダニが原因であるといわれています。
 
牧之原市/郷の家 桐の床

桐や針葉樹(杉・松・檜)など多孔質なため比較的暖かく調湿に優れた素材です。

反対に広葉樹(ナラ・タモ・サクラなど)は、細胞が緻密(ちみつ)なため熱伝導率が高く調湿性能は劣ります。

特に広葉樹の床材は摩擦による表面のケバ立ちや吸湿による寸法変化を抑えるために、
ウレタン塗装など木が呼吸できない仕上をされている製品がほとんどです。
参考 熱伝導率 杉・檜0.12/松0.15/ナラ・サクラ・ブナ0.19 単位kcal/(m.h・℃)

無垢材が全て暖かい訳ではなく、「無垢材を使っているから、暖かくて空気も調湿するんですよ」
というのは正解ではなく、無垢材を適材適所でどのように使うかがとても大切です。


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フローリングと無垢材での「冬の床の実験」

桐の床材と一般的なフロアを並べて貼り合わせた物を作り、冷凍庫で冷やしたものを
両手で10秒間触ってもらい、温度の違いを比べてみます。

触ると違いが良く解ります。
合板フロアはとても冷たく、天然木の桐材はそれ程冷たくありません。
測ると8℃~10℃、違いがありました。

合板フロアは手の平の温度をどんどん奪っていくのに対して、
桐の床材はだんだん手の平が暖かくなっていきます。

桐には自然の断熱性能があるためです。

桐自体が暖かい訳ではなく、断熱性能で自分の手の平の熱が跳ね返っているためです。

地球上で断熱効果が最も高いのは空気と言われ、桐材はその空気を多く含んでいるため触ると暖かく感じます。

顕微鏡で桐材を見ると沢山の気泡が無数にあり、空気の粒がたくさん含まれて自然の断熱材の役割をしています。

一般の断熱材として使われている、グラスウールの熱伝導率0.05kcal/(m.h・℃)と桐の熱伝導率0.063kcal/(m.h・℃)は
ほとんど変わらないため、桐には断熱効果があることがわかります。

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合板は木を薄くスライスして圧縮して作った工業製品です。

中はほとんど空気が含まれていません。

表面はナラ材やカバ材などの堅木の広葉樹を0.3㎜にスライスしたものを貼り付け、
石油から生産された塗料で塗膜ができるため、熱が伝わり木の呼吸が失われてしまいます。

触ると冷たいのは、空気が含まれていないため断熱性能も無く、自分の手の平の熱も奪ってしまうからです。

新建材のフロアは冬は冷たく光熱費もかかりますが、桐の床材は冬は暖かく省エネ住宅になります。