まにゃまる日記

加圧注入土台、ベイヒバ土台、集成材土台でシロアリ食害実験

最も食われた木材は集成材の土台です。
接着材の周辺部から内部を食い荒らされていました。

次が加圧注入土台です。
表面は食われていませんが、割れた部分から内部が食い荒らされていました。

薬品を圧力で注入する木材は、やわらかい木材です。
土台にはやわらかい材料がよいとはいえない材料です。

ベイヒバは、表面に虫が這ったような食べ後がありましたが、内部へは進行していませんでした。


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↑の写真は、会社倉庫の入り口に踏み台として置いてあった実験グッズ用の集成材の切れ端です。
ひっくり返すと数千匹のシロアリが現れました。




加圧注入土台は、多くの工務店さんで使われている土台です。

表面が緑色をしています。

断面には傷をたくさんつけて表面から薬品を浸透せ施てあります。

この加圧注入土台に表面から浸透させてあるのは、木を腐りにくくする防腐剤です。

よく使われている樹種は、乾燥が大変難しい、唐松やベイツガです。

仕入れて2週間で亀裂が入ってしまうこともあります。

この樹種は回転しながら成長していくため、乾燥を行うと逆転します。

この乾燥が不十分な状態で薬品に漬けこみ、圧力を加えて染み込ませていきます。

乾燥が不十分なためすぐに亀裂が入ってしまいます。

加圧注入土台の割れ

長所

●樹種・材種を問わず乾燥適用範囲が広域です。

●蒸気によるヤニ滲出防止や調湿処理ができます。

●高温タイプの場合、針葉樹芯持ち無背割正角の材面割れ防止乾燥にてきします。

●高温タイプの場合、乾燥時間が比較的短くて済みます。


短所

●高温タイプの場合、処理条件が厳しすぎると内部割れが発生します。



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特徴
熱源を蒸気とする乾燥方法で、乾球温度、湿球温度、風速を制御します。

乾球温度はボイラから発生した蒸気を乾燥装置内のヒーターで確保し、
乾球温度は蒸気の噴射と吸排気により調節します。

室内に設置された送風機により装置内の温湿度を均一に保ち仕上がり含水率の均一化を図ります。

蒸気式乾燥機は主に使用する温度域で中温タイプと高温タイプに分類されます。

中温タイプの乾球温度は40~90℃が一般的で、材色を重視した内装材や背割りをしたヒノキ、
スギ正角の乾燥に用いられ、このほか多くの樹種や材種に幅広く適用できます。

高温タイプは乾球温度を100℃以上に高め、短時間で乾燥するように用いられます。

また近年では、針葉樹芯持ち無背割正角の乾燥に用いられ、このほか多くの樹種や材種に幅広く適用できます。

高温タイプは乾球温度を100℃以上に高め、短時間で乾燥しようとする時に用いられます。

また近年では、針葉樹芯持ち無背割り生角の乾燥において、材面割れの発生を少なくするため、
高温セット処理後に高温乾燥するものなどのスケジュールが使われています。

ただし、これらの方法では水分傾斜が発生しないため、ある程度の養成期間が必要となります。


木材の含水率

長所

●割れやすい芯持ち無背割正角の材面割れを軽減できます。

●高温セット処理によって、ある程度の水分を除去することができます。

●高温セット処理を他の乾燥法における割れ防止のための前処理として使うことができます。


短所

処理条件が厳しすぎると内部割れが生じる場合があります。



乾燥無垢材