まにゃまる日記

高温セット処理

特徴

芯持ちの構造用針葉樹材の蒸気式乾燥法などで材面割れ軽減のため乾燥初期に行う熱処理です。

芯持ち材の表面にドライングセットを意図的に作ることが狙いで、適度に高い温度と水分があると作りやすく、
通常100℃以上で木材に十分な水分がある乾燥初期に行います。

ただし、ドライニングセットが大きすぎると「内部割れ」の原因となるので高温セット処理は
適度に行うことが肝要で、また樹種によって適切な処理条件は異なるとされています。

このマニュアルではいくつかの樹種について割れの少ない処理条件を提案しています。

なお高温セット処理後は乾球温度80℃~90℃、温球温度50℃~60℃程度で終了まで乾燥するのが一般的です。

オリジナル木材乾燥機ドライランバー
夢ハウスオリジナル木材乾燥機ドライランバー
芯持ち材の内部に強い引張応力(縮む力・割れようとする力)
が発生する時に内部割れが発生します。

芯持ち材表面が速く乾燥して、内部の乾燥が遅れると、
上段図のように表面ばかりが大きく収縮しようとします。

その結果、表面の細胞は内部のまだ縮んでいない細胞に収縮を邪魔されるので、
接線に沿った方向に引張られた状態になります。

引張られた状態で乾燥するので、ドライニングセットが形成されて、
表面は長い寸法を保ったまま、非常に低い含水率まで乾燥してしまいます。

その後、内部が乾燥を始めると内部の細胞は、
本来より長い寸法を保っている表面の細胞に収縮を邪魔されます。

このため、内部の細胞も接線方向に引張られ、結果として材内部に引張りが生じ、
これが内部割れを生じさせる力になります。

この引張応力が強すぎると、内部割れを生じます。

乾燥初期に表面で生じるドライングセットが大きすぎると、つまり表面があまり長い寸法のまま乾燥してしまうと、
内部の細胞の収縮が大きく邪魔されるため内に生じる引張応力は大きくなり、内部割れも大きくなります。

この様な理由から、高温セット処理は処理時間が長すぎると内部割れが大きくなります。

一方、処理時間が短すぎると、表面セットが不十分となって材面割れの原因となりますので、
処理時間を適切に設定することが重要です。




乾燥による木材の強度変化グラフ

芯持ち材の表面を柔らかくして水分を取り除くため、
乾燥しても収縮が小さく、表面が割れにくくなります。

1.芯持ち材の表面が高温で柔らかくなります。

2.表面が乾いて収縮しますが、まだ乾いていない内部の細胞に邪魔されて接線方向に引っ張られながら乾燥します。

3.表面は乾燥してもあまり縮まないので、引張り応力が小さく割れません。

4.その後、内部が乾燥すると内部の細胞も縮もうとするので、あまり縮まなかった表面の細胞と一緒に縮もうとします。

5.表面の細胞はすでに乾いており、簡単には縮みません。
このため、内部の細胞の収縮にともなって、接線方向に圧縮されることになり、より割れにくくなります。
(応用の逆転と呼ばれます)

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新築「木のひらや」8畳間の和室

既存の和室で使用していた柿の床柱を使います。
この柿の床柱はとても思い入れがあり、お施主様のお父様とお母様が
新築の時に何処かに使って欲しいと希望されました。
70年の柿の床柱ですので、状態の良い所を床の間の框にします。

柿の柱は、黒くて、とても硬い材料です。
和室の床畳から床の間の框として使うことで段差ができ、
黒と柿渋のもようで部屋全体がしまります。

築70年終戦後に建てた既存の和室は3度の増改築で天井も低く、採光が入りにくい建物でした。
床の間の框としてまた新たな息を吹き返します。
お母様がたしなまれているお茶や、床にお花を飾ったりするたびに思い出も甦り、
また新たに、友人を呼んだり、くつろいだりして歴史を刻んでいきます。


遮熱シートはきちんとした施工方法があり、入れる部分で効果が違ってきます。

遮熱シートは住宅の見えない部分にあるため、完成後の見学会では見る事が出来ませんが、
建築途中の現場を見ることのできる『構造見学会』でご覧になれます。

暑ければ暑いほど、外との気温の違いとその涼しさに驚きがあります。

家計に優しく、涼しく快適な空間が構造見学会でご体感できます。
壁内通気工法

長寿命の家づくり!
秘密は通気工法

壁の内側に通気層を確保し、通気性を高めることで
結露を防ぎ、湿気による躯体の劣化を抑えます。

ポイントは「入り口」と「出口」。

通気の入り口と出口をしっかりとつくります。
壁の中を空気の流れと共に、湿気も流れていきます。



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家の中が暑くなる理由

夏の住宅が高温になってしまうのは、太陽からの強い日差し(赤外線)の輻射熱により
住宅そのものが熱せられ、室内にその熱が届いてしまうことが原因です。

しかも断熱材が熱を閉じ込めてしまいます。

この熱を室内に入れないポイントが『遮熱』です。


どうやって遮熱するのか?

『遮熱』に一番効果的な物が"アルミ"です。

アルミは赤外線を96%跳ね返してくれます。

最近では、車の日除けや保冷用のバッグなどにも使われています。

屋根から壁にかけ住宅をスッポリ覆うことで熱を室内に入れない仕組みができます。



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「内部結露」

一般的に使われている断熱材のグラスウールなど綿状の断熱材は
湿気を含んで縮んでしまうと、乾いても二度と元に戻りません。

断熱性能も下がります。

腐朽菌によって家の骨組みが腐ると、住宅が倒壊する危険にさらされます。

内部結露
乾燥が不十分な木材のために、室内の暖気と屋外の冷気が壁の中で混ざり合って結露をおこすこと。
結露が原因となって、結露→カビの発生→木を腐らせる「腐朽菌」を呼ぶ→土台や柱が腐り、
断熱材は水分によって縮んだまま戻らなくなる→室内はあたたまらなくなる、といった問題を引き起こします。