まにゃまる日記

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「お客様は傷がつきやすい床材が良いですか?傷がつきにくい素材が良いですか?」
と聞かれたらどう答えるでしょうか。
大体の方が、傷がつきにくい方と言われると思います。

傷がつきにくい床材=いい床材
傷がつきやすい床材=ダメな床材

この価値観は正しいのでしょうか。

現在の住宅市場の建材メーカーは安価なカラーフロアーを販売しても利益に繋がらないため、
高級床材を大量生産できる合板フロアで傷がつきにくい表面強化処理や、
お手入れ不要のノーワックス処理の付加価値をつけています。

10円玉でこすっても傷がつきません。

何故かと言うと表面に石油が何層にも重ねてあり、塗膜を分厚く表面を強化してあるからです。

住宅の中で最も素肌が触れる床の表面を石油製品で覆ってしまったら快適な住居になるのでしょうか。
冷たさだけが素足に伝わる床になってしまいます。

新建材は見た目だけは無垢材に似せてありますが、本来木が持つ調湿性能を殺してしまいます。
何年も快適な住居は、木材は調湿作用により守られているのです。




「地震に強い住宅」は主として壁の強度が挙げられますが、
実は床も同じくらい大切です。

弊社は大引を通常の2倍の間隔で配置し仕口で組みます。

地震の揺れに床と壁でしっかりと支えるからこそ、
東日本大震災のような大地震にも耐えられるのです。
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剛床工法は、97mm角材を455mmピッチで角材と土台を組んでいきます。
一般の在来工法に比べ、材料が太く間隔も二分の一で造るので、
一般在来の3.7倍の強さがあります。
床だけで一般の在来工法より8倍の材料で造っています。

剛床工法

 一般的の在来工法の床は、910cm間隔で大引きの上に根太(45×51)ピッチ303mmを乗せて
釘打ちして固定し、12mm合板をその上に施工しフローリングを張っていきます。

一般的に根太は止めてあるだけなので、揺れには非常に弱い造りになっています。

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和室2間を寝室とWICに間取り変更

桐素材についてのよくある質問で、
「桐は柔らかいので、傷つきやすいのではないですか?」
「無垢の床材はお手入れは大変ではないですか?」
「表面も変色するでしょ?」


「そうです。桐や赤松は他の床材と比べると傷がつきやすくなります。」
「でしたらサクラやタモの床材が良いですよ、堅くて傷がつきにくくなります。」
「表面を強化した合板フロアが安心です。」
「お手入れは不要のノーワックスフロアがあります。」
「無垢材は色の変色があるので、変色しないカラーフロアーがあります。」
大手ハウスメーカーだとこのような答えがかえってくるかもしれません。

たしかに桐や赤松の床材は、合板フロアーや広葉樹の堅い材質に比べると
傷つきやすい柔らかい素材です。

しかし、柔らかく傷がつきやすいということは、暖かく肌触りもいいことの裏返しなのです。

桐や赤松の針葉樹の床材は空気を多く含み、断熱性能が高い床材なため冬は暖かく、
細胞が多孔質なため調湿作用も高く、夏は湿気を取ってサラッとした肌触りになります。

その反面、柔らかさから、へこみや傷のつきやすい素材になってしまいます。

同じ無垢であってもサクラ・ナラ・タモ・カリンなどの広葉樹は堅くて傷もつきにくい素材ですが、
冷たくて足触りも良い物ではありません。

広葉樹の床材は経年で摩擦によるケバダチを抑えるため、床材表面を
塗膜の厚いウレタン塗装などで覆ってしまっているものがほとんどです。

せっかくの無垢材を表面塗装で合板フロアーと変わらなくしているのです。

私達がお客様に伝えたいことは、素材の使い方での住み心地の違いと、無垢材の価値についてです。


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赤松フローリング
樹齢300年ロシア産の赤松は厚さ3㎝もあります。
スリッパをはかないで歩くと足の感触が伝わり真冬でも冷たさを感じません。

樹齢300年クラスの赤松は目が詰まっていて日本にはもうない素材です。
ロシアのバイカル湖北西地域は北緯56度に位置し、木の生育が遅く目の詰まった木になります。

ロシアの内陸部でバイカル湖の北西500km付近で買い付け、そこでオーバーカットして
シベリア横断鉄道に乗せて4500kmの旅を経て日本海のナカホトに着けます。
日本海1000km船で新潟の港まで運び、夢ハウスの新潟工場で乾燥・加工して製造します。
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この赤松フローリングは床暖房にも使えます。
夢ハウスが日本で初めて高温乾燥を確立し、自社で特許を取った木材乾燥機トランバーで含水率を5%~8%まで落とし製造します。


乾燥が十分ない他社の無垢フロアを床暖房に使うと、大きなみぞが開いたり表面が反ったりしてしまい使えません。
一般的な赤松木材は18%~25%で使われているため狂いが生じ、ゆがみや隙間、割れなどにつながってしまいます。

弊社の赤松は、木材乾燥機トランバーで天然木特有のねじれやくるいを極限まで少なくしています。
バーナーを使い燃焼させた熱風をファンとダクトを使い循環させ、乾燥室内を100〜120℃に保ち、
木材の表面と内部を一気に高温し、木材の芯から水分を抜きます。
板材で約2日間、杉の構造材で5日間乾燥します。

長年にわたって安心して暮らせる住まいを実現するための
“理想の乾燥無垢材”「ドライキューピット」は厚く支持されています。


菊川市/築26年脇屋リセット住宅

【扉の内部】
扉の内部は桐を使っています。

扉は折戸なので、普通の引戸より間口が広くなります。

一般的なドア(他社建材メーカーのフラッシュドアの断面)は
軽量化するために中身が段ボールを使用しています。
表面も紙素材で木目の印刷です。

弊社は中身もすべて無垢材なのでノックすると硬い音がします。

赤松のドアは表面が赤松の無垢板です。
中身も赤松にすると重さが30㎏を超えてしまい開閉が大変なため
軽量化を図るために中身を軽い桐にしてあります。
桐のドアは強度が出ないため中の芯は赤松です。

これが適材適所です。

それでも重さが23㎏あるため上からドアを吊っています。
なので敷居にはⅤ溝がありません。

【ドアの表面】
一般的なドアにセロテープを張り剥がした時、ドアの表面も剥がれてしまうことがあります。
紙の印刷なので剥がれてしまい、ドアを丸ごと取替が必要になります。

弊社のドアはセロテープを貼って剥がしても無垢材を使っているため何もなりません。
仮に剥がれても紙やすりで磨くことができる、耐久性を重視しているドアになっています。