スマイル日記 -寺田ブログ-

巨大地震の脅威は建物の倒壊だけではありません

●家具の転倒、落下物による被害もばかにできません

大型家具やピアノ、テレビはしっかり固定しておきましょう

箪笥の上や棚には重たいものや固いものはなるべく置かない

ようにしましょう

●火災の発生は何としても食い止めたいものです

阪神淡路大震災では、地震後の火災で亡くなった方も数百人に

上がると言われています

●ライフラインの復旧までの衣・食の備蓄、防災グッツの準備も

大事です

マメ知識
巨大地震との勝負はほんの一瞬!!

阪神淡路大地震の激震はほんの5~6秒間でした。この5~6秒で

家が倒れ、ビルが潰され、高速道路が破壊されました

この一瞬を持ちこたえれば、巨大地震にも勝てるわけです

それには、日頃からの備えと危機意識が大事です

その気にならば誰にも出来ることです
平成12年6月に建築基準法が改正されました・・・

耐力壁の量が足りていても ダメ

 耐力壁を構成する構造材の接合が弱いと接合部が離れて

 耐力が瞬時に低下します

阪神淡路大震災では、柱がスポン スポン抜けてしまって・・・

比較的新しい建物が倒壊した原因の一つです

 阪神淡路大震災では、柱の引き抜き力が最大2.7トンにも

 達したそうです

 平成12年6月の建築基準法改正では、接合部の金物補強の

 ほか、耐力壁の配置に関しても規定されました

マメ知識
地震で柱が抜けるのはなぜ??

柱に引き抜く力が掛かるのは、強い耐力壁の場合、水平力が

働いたときに耐力壁がてこの原理で回転してこける動きをして

一方の柱が浮いてしまうからです。

柱が土台から抜けると、耐力壁が強度をなくすだけでなく上の

荷重も支えられなくなり、瞬間的な倒壊を招きます
うゎー地震だ!!その1

昭和56年以前の建物は・・・

●耐力壁の量が足りなくて倒壊する可能性が 大大大

 当時の建築基準で設計・施工・した建物も、今の基準に

 てらしてみると、筋交い量が大幅に不足しています

 屋根が重たい瓦で壁も土壁、老朽化も進んでいる場合

 一瞬で瓦の山になる可能性があります

古い建物で蟻害や腐朽が進んでいると致命的・・・

マメ知識
木材の耐用年数はどれくらい??

木材は環境によって劣化の度合いが大きく違いますが

健康な状態を保てば百年以上は大きな強度の低下は

起こりません。桧は七百年経った頃一番固くなる
も言われています

木材の劣化の原因の主なものは2つ

①湿気による劣化:木材は湿気を一番嫌います
  
雨漏り等で常時湿った状態だと腐朽菌により

数年でぼろぼろになります

②蟻害による劣化:白蟻は見えない所がお好き⁉

 白蟻は地面から登って、木材の表面を残して

 中から蝕んでいきます。イエ白蟻は地面と行き

 来して水分を補給するために、被害が建物全体に

 及ぶことがあります。

 また、新種のアメリカカンザイシロアリは、飛来

 して巣食い、一度侵入すると駆除することが非常に

 困難です
木造住宅の構造の特徴

●在来軸組構法の基本構造はトラス構造

 在来軸組構法は、柱、土台、桁、筋交い等の部材(軸材)で

 三角形を構成して構造的に強くする工法です

 この三角形をトラスと言います

●トラス構造とは?

 幾何学的に見て、三角形は非常に安定した図形です

 三辺の長さが決まれば変形しません

 この特徴を利用したのがトラス構造です

●強いトラス構造の条件は2つ。

①三角形を形成する軸材が伸びたり縮んだり

 曲がったり切れたりしない

②軸材の接合部が離れない(ピン接合:回転はOK)

マメ知識
トラス構造とラーメン構造・・・

トラス構造を利用した木造軸組工法に対して

三角形を構成せずに、柱・梁だけで強い建物を

作る方法として、ラーメン構造があります

ラーメン構造の接合部は固い接合(剛接合)で

鉄筋コンクリート造や鉄骨造など、ビルや大型

の建物にこの構造を採用します。

このほかにも壁(パネル)構造、シェル構造など

の工法もあります




地震に強い木造住宅のポイント

●耐力壁(水平抵抗力)が必要量十分確保されている事

 耐力壁が少ないと、地震時に横倒し状態で倒壊する可能性があります

●耐力壁がバランス良く配置されている事

 耐力壁が部分的に偏って配置されていると、地震時に建物がねじれを

 起こして倒壊する可能性があります

●主要構造材の接合部がしっかりと金物で結合されている事

 接合部が弱いと、瞬間的な倒壊を起こす可能性があります

マメ知識
耐力壁が負担する水平力・・・

地震によって建物に加わる水平力は、耐力壁が受け止めて建物の

倒壊を防ぎます。それぞれの耐力壁が水平力を分担しますが、強い

耐力壁ほどその分担する割合が大きくなります

二つ割などの強い筋交いを使った場合は、接合部も強くする必要があります