現場ブログ

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御前崎市白羽 耐震補強(等級2)及び天然木リノベーション工事。解体工事が始まりました。築40年以上の建物です。増築を何回か繰り返した木造住宅です。このリノベーションをする1番の目的は、必ず来ると言われている東南海地震に備えての耐震補強です。等級1(1以上)よりもワンランク上の等級2(1.25以上)の補強計画となりました。2番目は、本物の無垢材を使用した大空間のリビングダイニングの暮らしがしてみたい!この2つが大きな理由です。令和7年までの補助金を利用して実現となりました。他にも風通しが悪い、暗い、夏はキッチンがとても暑くて料理するのが辛いなど日々の悩みを聴かせていただき、解決するためのプランを提案させていただきました。
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まず最初に産廃ボックスの設置場所を確保するためサンルームの解体です。南西にあるこのサンルームが、家が暗い、風通しが良くない原因になっていました。洗濯干し場として毎日使っていることでなかなか壊すという発想が出てきません。今回のリノベーションで間取り変更することでお思い切って別の場所に洗濯物干しのスペースを確保押し、南西側からリビングダイニングに採光と風通しを確保することができるようにします。そしてリビングダイニングから外にも出れるようウッドデッキとテラス屋根を設置していきます。そうすることで、日向ぼっこ、お孫さんとバーベキューなども楽しめるのではないでしょうか?
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既存和室6畳×2の通し間の南側です。和室2つを既存LDKとつなげてリビングダイニング38畳のスペースとなります。今までサンルームで採光、風通しが良くありませんでした。 サッシも当時のシングルガラスのサッシとは違い複層ガラスで三協アルミのマディオJを使用します。ガラスだけではなくサッシ枠まで空気層の設けた高性能なサッシを使用します。結露もほとんど心配ありません。
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ダイニングと奥が家事室のSDパネルの様子です。パネルの長さは2.8mほどになります。下は土台から、上は桁、梁まで届かないと耐震パネルになりkません。壁にパネルが連続で入っていくとパネルの枠が3cmの厚みがありますので4寸柱(12cm)を挟み込んで次のパネルの枠(3cm)が来ますので、4寸柱が両サイド3cmの枠が付き6寸(18cm)の柱になるわけですから強くなる訳です。連続になるとさらに耐力が増します。
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柱と柱に合板を上から貼る施工は2.5倍の耐力になります。2×4の考え方がこの施工に似ています。ただ地震が来て釘がちぎれると耐力は0になってしまいます。余震で倒壊する可能性が高くなります。それに比べてSDパネル工法は柱と柱の内側に施工する工法なのでねばり強くなります。筋交い補強のように点で支えるのではなく、4面で支える工法になります。
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ここはLDK30畳+和室8畳の大空間となります。既存の間取りは北側に食堂、キッチンスペースがあった為、日当たり、風通しの良い所にリビングダイニングを造りたいというのがお客様の第一希望です。既存のホール・廊下のスペースが広かったので、そのスペースを狭くしてLDKを広く取りました。 プランを考えるときはローかスペースはなるべく少なくしたいものです。
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菊川市耐震補強補助金を利用して工事を行っています。30年以内に必ず来ると言われている東海東南海地震に備えてリセット住宅工事と同時に行いました。43年前の木造在来工法の建物ですので現代のような耐震基準制度もありませんし、数値で表現することはありません。屋根は非常に重い瓦ですので耐震等級2までが限界でした。リノベーションと合わせて工事することでコストを抑える事ができます。
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SDパネルです。写真は浴室南面と洗面脱衣室に入っています。パネルは一ヶ所3.4倍の耐力があります。一般的に使われている筋交い補強は耐力一倍になります。柱と柱の間に入れて行きますので実際に地震が来ても筋交い工法に比べてとても粘り強いです。例えば震度7の地震が来ると最初の地震で筋交いの両端の金物が取れて、次に来る余震で倒壊してしまいます。金物のとれた筋交いは耐力がありません。熊本地震が物語っています。私も地震があって一年ほど経ってから視察に行きましたが、倒壊してしまった方で建て替えできた人のほとんどが平屋になったようです。なっていました。やはり倒壊しているのは1階部分です。建ててから2,3年でまだローンが終ってないのに建て替えれば2重ローンになります。
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耐震パネルを入れて行くことで、地震がおきた場合そこに引き抜き力が集中してきますので基礎が必要となってきます。耐震補強はバランスが大切になります。家の重心に対して剛心が近いほどバランスのとれた住宅になります。この建物で10日ほど基礎が必要となりました。
このSDパネルは新潟夢ハウスの特許工法でした。新潟中越地震、新潟中越沖地震、2度の地震である地域が全て倒壊したのに夢ハウスの1棟だけ倒壊しなかったという実績があります。大きくテレビ、メディア等で取り上げられ、それから全国展開をしていきました。
弊社の「リセット住宅」はそれと同じSDパネルでの耐震補強を勧めています。
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リセット住宅展示場を見学されたお客様です。 ①親から受け継いだ家を大切にしたい!、②冬寒いので改善したい、③床がブカブカしている、④和室8畳通し間と広縁が日当たりが良いので広いリビングダイニングにしたい、⑤収納が欲しい、⑥水廻りの老朽化の改善、⑦ベランダからの雨漏り・・・などが理由でリセット住宅工事となりました。 築43年の在来工法です。無垢の柱、無垢の梁(4寸)が使われていましたので高性能なリセット住宅をお勧めしました。新築の70%以上が構造部材に集成材が使われているのが現状です。43年の間に自然乾燥が進み木材はきっちり乾燥しています。スケルトン状態まで解体するので間取りの変更も自由にすることができます。乾燥した既存の構造部材を再利用することでコストを抑える事ができます。仕上がりは新築同様の仕上がりとなります。
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外装はテラスから、内部は台所から解体です。43年前ですと今の住宅とは違って「荒し」と言って杉板の無垢材が使われています。その上にジプトーンという新建材が施工してあります。 外壁も同様で下地に荒しが施工してあり、その上にフェルトを貼ってモルタルで仕上げてあります。
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既存の棟瓦は普通の釘で固定してありました。塩害で釘が錆て膨らみ瓦が割れてしまう場合があります。  一度全て撤去し、真ん中に芯棒を設置して、もう一度一から積みなおしました。
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積み直して一番上に管ぶり瓦をかぶせて、銅線できっちり締め直したのでこれで大丈夫です。
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玄関上野入母屋の屋根の下り棟を全て取り除いて、葺き直しです。全体的に全て固定の仕方が良くありません。平瓦もシーリング止めをしていきます。
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