現場ブログ
2022.7.7

夕方、床の解体が終了して片付けをしている時にシューという音で古い給水管から水が漏れているのに気が付きました。築50年以上にもなると当時は鉄管を使用していました。鉄管だと必ず錆が来て漏水の原因になります。今では錆びない管を使用しています。

既存キッチンが設置しているので、根太、大引きが邪魔になって、十分な応急処置ができませんでしたが、何とかテープを巻いて一時的に水を止めることができました。次の日にキッチンを外し、キッチン部分の大引き、根太を撤去して修理に入ります。

根太にもシロアリが入っていました。よく見ると順番良く並んで食べています。米松はシロアリの大好きな木材です。
以前、白蟻の実験をしました。集成材と加圧注入土台(カラ松)、杉の無垢材、ヒバ無垢材で実験したところ集成材に一番早くシロアリが付き一番早く食べられてしまいました。次に加圧注入土台というカラ松に薬を塗った商品です。表面は薬が塗ってあるので食べませんが乾燥がしっかりできていないので割れたところからシロアリが侵入して、中を食べつくします。基本、松系はシロアリの好きな木材です。

現在の新築は70%以上が集成材が使われています。レゾルシーノールと言う強力なノリです、一般的には黒ノリと呼ばれていますが、温度が上がるにつれて有害なガス(ホルムアルデヒドなど)を放出します。良く新築途中、サッシが付いて外壁が完了して、内装工事に入るとき朝、玄関サッシを開けて中に入ると、目が痛くなったり、咳込むのはこれが原因です。柱、梁の構造部材が集成材です。
そのために出来た法律が24時間換気の義務化です。

キッチンを撤去して、大引き、根太を取れば仕事もしやすく、現代使われている給水に取り換えました。昔(30年~40年)は全て鉄管が標準でしたのでとても多いです。
丁度、30年~40年は子供たちが独立したり、アパートから親と一緒に(2世帯)住むときリフォームやリノベーションを考える際のタイミングで、一緒に給水、排水の改善が重要です。撤去して出してみるとボロボロでした。
2022.7.5

この時期多いシロアリの被害でお問い合わせがありました。キッチン、ダイニングの床が所々ブカブカしています。築50年以上の古民家です。30年ほど前に水廻りを改修した部分の床下にシロアリ被害がありました。

昔、流行った床材です。クッションフロアーというビニール系の内装材が世の中に出てくる前に台所、水廻りには良く施工した建材です。表面は奇麗なデザインシートをかぶせてありますが、中身はべニアです。べニアですので強力なボンドで貼り付けた商品ですので、25年ほど経つと接着力が低下し、剥がれ、ブカブカしてくることもあります。

北面から順番良く、床材、根太、大引きと撤去していきます。床と地面の狭いので、地面の湿気が上がってきます。

今の新築と違って床下が30cmほどしかありません。それでもシロアリ業者さんは床下に入って、蜘蛛の巣を頭に付けてシロアリ被害を見つけてきます。シロアリももって出てきました。

写真はシロアリ被害になった束です。床を支える大引き材を支える柱ですが、ボソボソになってしまえば床は落ちてしまいます。部材は松ですので白蟻の好きな材料でもあります。こんなに地面と近いとシロアリ被害になる可能性も高くなります。
全て既存床を取り払って、新しい材料に変えて、シロアリ防除処理をしていきます。
2022.7.4

他社で建てられた築28年の木造2階建ての建物です。
ベランダの防水工事、瓦屋根の修理をしたんだけど雨漏りが直らないので見てほしい!という連絡がありました。

なかなか原因がつかめないのが雨漏りです。建ててから間もなく2Fベランダの掃き出しのサッシ内側の敷居にも雨漏りのシミが付いています。

ベランダの右下が玄関になっていますので玄関天井にも雨漏りがあり、クロスがが剥がれかけ、クロスをめくると下地にカビが生えています。

広縁の天井にも2カ所雨漏りのシミが出ていました。玄関側の天井が雨漏りがひどく、施主様が樋を付けて、ペットボトルをぶら下げて対応していました。下にはバケツも2つ。風向きによって雨漏りになるようです。時間が経ってから(半日)雨が漏るので始末が悪いです。時間が経って、つたわってくる雨漏りの原因を突き止めるのが一番難しいですね。

2022.7.2

お客様から、「娘に子供ができてしばらく実家に里帰りするので二階の洋間を使いたいのでちょっと相談に乗ってほしい。」という問い合わせがありました。

訪問して2階の洋間に上がってみると窓にかかっているレースのカーテンの裾がカビが生えて黒くなっていました。
赤ちゃんを連れての里帰りですのでとても環境が良くありません。「カーテンを取り換えてほしい」と言われましたが、カーテンを取り換えても、また同じ状態になるので、YKKのプラマードUをお勧めしました。

冬の間、シングルガラスのサッシですと、外気温が低いとき室内でエアコン、ストーブを炊くとガラス面が、暖かい、冷たいでガラスに結露が発生して、その水分がカーテンについて、カーテンはいつも濡れた状態になります。いつも湿った状態ですと埃などをよんでカビ発生の原因となります。カビの胞子や、ジメジメしたところにダニなども寄ってきて糞をしたり、秋口にそれが部屋中に舞って、それらを吸い込んだりするとアトピー、喘息になる原因にもつながります。

内側にプラマードUシングルガラスを取り付けることで、既存サッシと室内側に新しくシングルサッシを取り付けることで空気層ができます。これが断熱効果が生まれ、防音効果もアップします。カビの発生も抑える事ができます。嬉しいのは複層ガラスに取り換えるよりコストを抑える事ができます。外壁も手を付けることなく、内側にサッシを付けるだけの工事となりますから安くできます。
ただ一つ窓の枠の奥行が必要となりますので、枠の幅が無いと枠を付け加える木工事が必要となります。
2022.6.25

桐ダンスと同じ考えで収納・クロゼットを造っています。一般的には新建材で仕上げているところが多いですが桐板で仕上げることで桐材の持っているタンニンという黒い成分が害虫を抑える事ができます。桐材には調湿効果、抗菌効果、殺菌効果があります。こんな梅雨時でも収納内部はとても快適な空間になっています。先人の人達が桐ダンスを使用していたこともうなずけます。
寝室も総桐仕上げで施工することが多いです。深い睡眠も期待できます。

桐材を製品にするのにあく抜きという作業があります。約25mプールの広さに40℃のお湯に3回沈めて灰汁を出します。そうするとお湯がコーヒー色になり、フローリングなどの製品は白に近いフローリングが出来上がります。湿気を吸うことで表に出てくる成分がタンニンです。収納部分に使用する桐板はあく抜きを2回にしておきます。少しタンニン成分をのこしておくことで防虫効果となります。使用する場所であく抜きの回数が変わってきます。写真でもわかるように正面の左側が少しこげ茶色になっているのがわかります。汚れではなくタンニン成分です。
棚板が2段になっていますが、この棚板が「すのこ」になっています。隙間が空いた棚板ですので今の梅雨時にはもっも適当な商品と言えます。これも全て桐材でできています。