現場ブログ

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北側面の基礎土台はほとんどが地面に接している状態で、ところどころ腐っていたので、ジャッキで柱を浮かして、新しく基礎工事を行います。新築のように一度に工事が出来ませんので手間のかかる工事になります。基礎をつくることで土台との間に基礎パッキンを入れることで床下の換気が取れることになります。
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平屋57坪の屋根ですから、屋根の面積も266.7㎡もあります。レフミラーを21mmの胴縁で押さえて行きます。空気層を設けることで太陽熱96%をカットします。このシートの下に70年前に施工した杉板9mmが施工してありましたが腐りもなく綺麗な状態でした。何年か前に屋根の葺き替えをしたときのラーチ合板は湿気と雨に濡れたのか、のりが剝がれバラバラの状態で全て撤去し、野地板は向くの杉板を全て貼ることにしました。そうすれば安心です。
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この写真は伊豆箱根の学校の築150年の古民家の耐震補強の基礎工事の写真です。耐震工事専門の橋本社長の現場です。今回の工事で問い合わせしたところ、丁度箱根で耐震工事を行っていると言うことでしたので、見学させてもらうことになりました。橋本社長は耐震工事関係の番組で何度かテレビにも出ていらっしゃる方で、耐震工事一筋、20年以上のキャリアの持ち主です。

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既存の形を残しての床下基礎耐震工事からですからなかなか大変な工事になります。
今度、名古屋で仕事があるということで行く途中、弊社の現場によっていただくことになりました。
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屋根の撤去です。何年か前に先代のおじいさんが東海地震に備え、土のたくさんのった瓦屋根から、スレート瓦に葺き変えたようです。私も解体前に現場調査、採寸で何度か屋根に上がりましたが、スベリそうになりました。砂の付いた靴で上がると危ないです。昔の家は屋根勾配も5寸以上あるので気おつけないといけません。
撤去してみると、中からもう一枚、波トタンが貼ってあり、解体屋さんもビックリしていました。
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東面の台所と水廻り部分の写真です。残っている部分は70年前の構造躯体部分になります。70年前に近所の宮大工さんに建ててもらった建てて貰った建物です。内部の構造部材は太い曲がった梁が何本も組み合わせてあります。梁が曲がっていても交わっているところの重なりはピッタリです。いつも感心します!
3〇年前にお施主様が結婚するにあたり台所、浴室洗面所の水廻り、玄関を増築した部分は全て撤去しました。梁を隠して天井を施工してありましたので、天井高さを取る為に床は既存の床より下げてある為、少しの換気しか取れません。浴室部分は地面に接しているので換気が取れません。水廻りはほとんどシロアリ被害で、既存の屋根裏部屋の床を支えていた梁まで被害にあっていました。すべて撤去しての減築になります。
旧台所部分の地面から井戸が出てきましたが減築することで、外側になり、息抜きをして清めて埋めることになりました。
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既存の建物は凸凹していましたが今回のリフォームでその部分は全て解体して、長方形の形にし、少し張り出して、玄関を東南方向に設けてすっきり、シンプルな形にしました。家相的にも良いと思います。
写真は、減築した旧台所東面からの様子です。
真ん中の梁の上が息子さんの屋根裏部分になっていました。旧浴室、洗面部分の壁面に接していた為、その床梁までシロアリ被害にあっていました。
床下換気の大切さを改めて感じます。
構造躯体はいろいろあります。コンクリート、鉄骨、プレハブ、パネル、木など・・・・。換気がよければ一番無垢の木材が強いです。
今回のリフォームでの屋根裏下地材(杉板9mm)は70年経っても、ほんと綺麗です。解体後、大雨が降ってホコリ、土など全て洗い流してくれましたが、建てたときの状態でほとんど腐りがありませんでした。お施主様もビックリしていました。
ですから、屋根下地材は杉の無垢板を施工します。
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屋根の下地を施工した写真ではありません!
 スレート瓦を撤去して、波板トタンを撤去して、その後大雨が降って、余分な土やホコリが洗い流され、70年前に施工した杉板の状態です。とても綺麗です。
写真は北面になります。
お施主様は、ビタミンを発見したあの有名な鈴木梅太郎博士の新屋になります。お施主様のお話ですと梅太郎先生から言われて、当時、焼酎を製造していたようです。そのなごりが下屋のへの字になっているところがお店の入り口だったそうです。昔は北側から屋敷に入るようになっていました。入り口に「梅野酒造株式会社」の石碑が今でも残っています。先日、北側に車3台入る車庫を新築しました。車は北側から入るようになり、玄関は東南から入ります。屋敷も300坪以上はあります。

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リフォーム前のホールは6畳間ありました。左、白い扉の奥には子供さんの部屋(8.2畳)があり、天井の高さを取る為に床が20cmほど下がっていました。床をバリアフリーにして既存天井を撤去して、屋根裏の状態で天井を施工して天井高を確保しました。
今回のリフォームの一番の目的である外トイレを内トイレにしたい!と一緒に浴室、洗面脱衣所を新しくしたい!と言うことで、水廻りを全て東面に並べました。
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お客様とのヒアリングの中で、「いつも玄関の履物が散乱しているのでお客様の玄関と、家族の玄関を分けてほしい」と言うご要望がありました。
ホールが6畳もあったことで、玄関入って右側に巾6尺×高さH2350のクロゼットを設置しました。
玄関側からと水廻りと両面から使える収納です。
玄関側は履物など収納し、水廻り側からはタオルやトイレットペーパーなどの収納場所になります。そして、内部は全て桐板仕上げで、抗菌効果、殺菌効果があり調湿効果も抜群です。さらに、棚板は移動式になっています。収納するものにあわせて設置すれば無駄なスペースは出来ません。

さらに
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写真は、家族がの通路です。正面が玄関で画面左側に、トイレ、浴室、洗面脱衣室となり、右側クローゼットが、生活必需品の収納場所です。正面にサッシを取り付けることで細長い廊下も明るさが取れました。
また、玄関右側に収納を設置することで、突然のお客様が観えても水廻りへの視線は避けられます。
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6畳のホール(巾2700×奥行き3640)の右側に畳一帖分のクローゼットを設置してもホールに上がるのにW1800あるので十分です。クロゼットの奥に既存のスペースW2700あるので、狭く感じません。お百姓さんなので、以前のようにホールに電話がほしいと言うことでしたのでリフォーム前の場所と同じ場所にカウンターを取り付け、電話帳などの収納棚も設置しましました。玄関側から電話の配線や収納棚の見えません。
正面奥の千本格子引き違い建具の右側を開けるとすぐにキッチンがあり、水廻りとの動線も近くなりました。
今までは外トイレでしたので大変でしたが、20畳のLDKから引き違い千本格子を開けるとすぐ近くにトイレがあります。
お客様は喜んでくれるでしょうか?
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築90年、古民家再生、天然木リノベーションがやっと完成しました。
こうして、改めて解体時の写真を見てみると「こんなに変わったの!ビックリです。
古民家の建物は下屋が長く、天井が低いため、窓窓が大きく取れないため、昼間でも照明をつけることが多くなります。さらに天井の高さHを取る為に床を低くすると、床下換気が悪くなり土台などの構造材の腐り、シロアリ被害の原因になります。
このような問題を解決する為、隠れていた黒い梁を出して天井の高さを取って、床下換気スペースを十分取って環境の良い状態にしました。
そして、高齢者に優しいバリヤフリーの天然木赤松30mmフローリングで仕上げました。

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丁度同じ角度の写真です。
今回のリフォームで対面キッチンになりました。
家族と会話をしながら食事の仕度をすることが一番の目的ですが、レンジフードの排気高さが取れないことも一つの理由です。対面にしても、天井が低い為、レンジフードカバーを天井の形に合わせてカットしました。(4番目の写真)
大工さんも鋭角のところばかりで手間がかかりブツブツ言っていましたが出来上がりを見て「よくなったな~。」喜んでくれました。
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今まで使われていなかった和室8畳と食堂を一つ(20畳)にして、天窓を取り付け、昼間でも照明を付けなくても明るいLDKとなりました。
テーブルの壁の裏側、中央にシステムキッチンを設置したため、キッチンの周りをぐるぐる廻れるように設計しました。
天然木仕上げの空間に、90年前の太い黒い梁はアクセントになります。
食卓テーブル、収納扉、千本格子建具も床材と同じ(赤松無垢)材なので、仲間が揃えば、この空間にピッタリです。
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写真正面奥に見えるスペースはテレビを設置するスペースになります。食事の支度をしながら見ることができます。
テレビ設置の右側(反対側)が明るくなっていますが掃出しサッシを取り付けました。北側で採光が期待できないかと思いましたが、真北ではなく少し西面にむいていたため、予想していた以上の明るさで嬉しくなりました。
そして、外の景観がとても良い空間です。古くからあった水溜りと、四季を感じることの出来る樹木と緑があるので二重の喜びです。テレビの前に座って、寝転がっても自然の良さを日々感じることが出来ます。
さらに、仕上がったLDKの間仕切りの建具を開けると和室8畳×2室と繫がり風通しの良い空間になります。
住まい造りの基本は自然共生型(光と風)です。
これから迎える、暑い夏でもエアコンは必要ないでしょう?


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解体工事が始まりました。軒下にはスズメ蜂の巣を三つありました。
屋敷は300坪以上あり、びわやブルーベリーなどのフルーツや野菜があります。自然に囲まれた暮らしをしてきました。
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玄関に入り、すぐに短い段差のある急な階段を上がると、息子さんが暮らしていた屋根裏の部屋があります。何年か前にリフォームで、天井はクロス、壁は漆喰で仕上げました。
暮らしてみて、この漆喰壁が、とても気持ちいいと言うことで、今回のリノベーションで玄関、ホール、広縁、LDK、和室を仕上げる予定です。
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屋根裏漆喰壁を解体すると、1階の和室、居間の様子が見えてきます。
この屋根裏部分は今回のリノベーションで半分がLDKの吹き抜け部分、もう半分はご主人の書斎部分となります。書斎から下のLDKの様子が伺えます。
また、この吹き抜けと書斎部分は建物の東部分に面しているため採光は十分に取れるので、明るい吹き抜け付LDK23.6畳に仕上がります。

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建物西側から撮影した和室10畳の通し間と、巾4尺の広縁です。写真右側には広い庭があって、反対側から眺めた雰囲気は丁度、どこかの旅館にいるようです。
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写真正面の白い三角形部分が屋根裏に上がる階段です。通常の階段は2.73mの巾で二階に上がっていくのですが、1.82mの巾で屋根部屋に上がっていくので当然急勾配になっていました。
今度の書斎(ロフト)階段はキッチン側からもう少しゆるやかな階段が出来ます。
広縁の南側に腐らない木材(イペ材)で濡れ縁を造ります。天気の良い日は広縁の掃きだしサッシをあけ腰を下ろして、日向ぼっこをしながらお茶を飲んで広い庭を眺めることが出来ます。