牧之原市 築70年 平屋57坪 古民家再生、天然木リノベーション 解体Ⅱ工事。

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屋根の撤去です。何年か前に先代のおじいさんが東海地震に備え、土のたくさんのった瓦屋根から、スレート瓦に葺き変えたようです。私も解体前に現場調査、採寸で何度か屋根に上がりましたが、スベリそうになりました。砂の付いた靴で上がると危ないです。昔の家は屋根勾配も5寸以上あるので気おつけないといけません。
撤去してみると、中からもう一枚、波トタンが貼ってあり、解体屋さんもビックリしていました。
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東面の台所と水廻り部分の写真です。残っている部分は70年前の構造躯体部分になります。70年前に近所の宮大工さんに建ててもらった建てて貰った建物です。内部の構造部材は太い曲がった梁が何本も組み合わせてあります。梁が曲がっていても交わっているところの重なりはピッタリです。いつも感心します!
3〇年前にお施主様が結婚するにあたり台所、浴室洗面所の水廻り、玄関を増築した部分は全て撤去しました。梁を隠して天井を施工してありましたので、天井高さを取る為に床は既存の床より下げてある為、少しの換気しか取れません。浴室部分は地面に接しているので換気が取れません。水廻りはほとんどシロアリ被害で、既存の屋根裏部屋の床を支えていた梁まで被害にあっていました。すべて撤去しての減築になります。
旧台所部分の地面から井戸が出てきましたが減築することで、外側になり、息抜きをして清めて埋めることになりました。
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既存の建物は凸凹していましたが今回のリフォームでその部分は全て解体して、長方形の形にし、少し張り出して、玄関を東南方向に設けてすっきり、シンプルな形にしました。家相的にも良いと思います。
写真は、減築した旧台所東面からの様子です。
真ん中の梁の上が息子さんの屋根裏部分になっていました。旧浴室、洗面部分の壁面に接していた為、その床梁までシロアリ被害にあっていました。
床下換気の大切さを改めて感じます。
構造躯体はいろいろあります。コンクリート、鉄骨、プレハブ、パネル、木など・・・・。換気がよければ一番無垢の木材が強いです。
今回のリフォームでの屋根裏下地材(杉板9mm)は70年経っても、ほんと綺麗です。解体後、大雨が降ってホコリ、土など全て洗い流してくれましたが、建てたときの状態でほとんど腐りがありませんでした。お施主様もビックリしていました。
ですから、屋根下地材は杉の無垢板を施工します。
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屋根の下地を施工した写真ではありません!
 スレート瓦を撤去して、波板トタンを撤去して、その後大雨が降って、余分な土やホコリが洗い流され、70年前に施工した杉板の状態です。とても綺麗です。
写真は北面になります。
お施主様は、ビタミンを発見したあの有名な鈴木梅太郎博士の新屋になります。お施主様のお話ですと梅太郎先生から言われて、当時、焼酎を製造していたようです。そのなごりが下屋のへの字になっているところがお店の入り口だったそうです。昔は北側から屋敷に入るようになっていました。入り口に「梅野酒造株式会社」の石碑が今でも残っています。先日、北側に車3台入る車庫を新築しました。車は北側から入るようになり、玄関は東南から入ります。屋敷も300坪以上はあります。