スタッフの現場日記

最近は、北欧や北米のように、気密性・断熱性を高め、
温度を一定に保つことで快適な室内環境を求める住宅が
多くなりました。一般的に高気密・高断熱と言われる
住宅は、外断熱を採用し、窓にはアルミサッシ、ペアガラス
などを用います。外断熱とは、住まい全体を構造体の外側から、
断熱材ですっぽりと覆ってしまう方法です。高気密・高断熱の
住宅には、冷暖房効率を高め、ランニングコストを抑えるという
目的もあります。

ところが、高気密の仕様では、新鮮な外気が入りにくく、
内部には汚れた空気が停渋しがちでした。さらに湿度の高い
日本では結露が発生し、カビの問題、構造体の傷みの問題など
がクローズアップされるようになりました。

日本の住まいづくりにおいては、湿潤な気候を考慮に入れて、
住まいが十分に“呼吸”できる工法、断熱仕様を追求することが
大切です。住まいと住まう人の健康を考えた、本当の意味での
快適性を実現させることが重要なポイントとなります。






木のひらや

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伝統の木造建築は、大工や左官、家具職人など
多くの職人・匠たちの知恵、工夫、ノウハウが凝縮
されたものです。長年の経験と努力で磨き上げた技を
駆使し、じっくりと‘魂’を込めて創り上げた作品である
と言えます。職人たちの手によって、何十年も
生き続けているのです。

経済的な効率や合理性ばかりを優先した物づくりが
続けられた結果、さまざまなゆがみが生じてしまった
現代は、このような職人が作り出す本物・一級品を
見直すべきときにきています。何事も時間をかけて
じっくりと取り組み、納得のいくまで技術を醸成して
いく日本人らしさ、誇れる文化をもう一度、育んでい
きたいものです。

職人魂とは?

・創ることに情熱のすべてをかける。

・時間をかけて技術・技量を蓄積した結果、
自分の「世界観」を確立している。

・納得がいくまで仕事を追い続ける。
妥協はしない。今日よりも明日、明日よりも
明後日と、高い技術レベルを追求する。

・愚直であるが、その意思は固い。物づくりに
誇りを持っている。

・時間かけて蓄積したものの中には、知恵・工夫・
ノウハウがぎっしり詰まっている。

・一級品・一流品(本物)に反応する視点、心
(心眼)を持っている。




十分講座

木が燃えやすいというのは、太い無垢材には
当てはまりません。木の表面が燃えると、
そこに炭の層ができます。そのため、
燃焼に必要な酸素が内部に及ぶまでには
かなりの時間がかかるのです。

また、木は燃えても有毒ガスを発生させません。
鉄やアルミのような変形することもないので、
とてもあんしんです。


※火災時
●鉄は5分後に強度が最初の50%、
10分後には約20%以下。

●木は10分後も約80%の強度を保ち、
20分後にやっと約50%。


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木の視覚的、触感的な癒し効果は、科学的に証明されています。
木の年輪や節目を見たときや木肌に触れたとき、人間は
安心感をいだき、リラックスした状態になるのです。

さらに木には、音を適度に吸収してきれいに響かせる
性質や、人間には有害な波長の短い紫外線を吸収し、
波長の長い赤外線を反射する性質などもありなす。
‘くるい’なく建てられた木造建築の耐震性は、
鉄骨造やコンクリート造を圧倒的に上回っています。

伐採後に十分に乾燥させた木は、呼吸しながらも
さらに乾燥が進み、固化して、いっそう強度を増し
ていくのです。樹齢年数が高いほど強度も高くなる
と言われています。

同じ無垢材でも乾燥によって大きな差が生まれます。
「十分講座」

【十分に乾燥させた無垢材の家(夢ハウス)】
強度が高まり、反りや狂い、割れなどが起きにくく
長持ちします。また、カビやシロアリも防ぎます。


【乾燥が不十分な無垢材の家】
強度も弱く、腐ったり、シロアリの被害
にあったりして寿命が短い。