現場ブログ

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シロアリ被害になっていた食堂・キッチン床の改修が終了したので、家全体のシロアリ防蟻処理に入ります。(44坪)写真は大きな樽に水を貯めて薬を溶かしてコンプレッサーで吹いていきます。
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丁度、雨も上がって床下南面の「ネコソギ」という蓋を取ってそこから入ります。床下30cmほどしかありませんが、昔の古民家はこんな造りになっていて農家では稲を干す竿など入れる倉庫として使っているところも少なくありません。
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床を新しく取り換えた部分は上からシロアリ駆除ができますので施工は楽にできます。通常は米松材が多いのですが、今回は桧材です。無垢の桧材ですので施工中も桧の香りがいいですね。
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根太と根太の間に断熱材をはめていきます。断熱材は入っているだけでは断熱効果はありません。施工の仕方が重要です。今回は30mmの断熱材の下に15mmの胴縁材を入れました。根太が45mmの厚さがあるので下地材に15mm+断熱30mmで根太の厚み45mmと同じにして、その上に構造用合板12mmフローリング13mmを施工していきます。
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断熱材は室内側にピッタリくっ付いていることが重要です。床下は風通しが良く、室内側は空気層、隙間ができないように施工します。そうすることで断熱効果は高まります。
まだ、建築業界の50%はグラスウールという断熱材を使用していますが、一度、湿気を吸うと縮み元の形に戻りません。スポンジのように乾けば元の形に戻れば良いです。
縮んだところは空気層ができますので結露、カビの原因にもなります。水や湿気で縮まない断熱材を使用しましょう。
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キッチンの腐食した給水管を取り換え、湿気の上がってこないように防水シートを敷き、束石コンクリートを3尺間隔で設置していきます。今まではブロックを半分にした束石でしたが、きっちりコンクリートで作っていくとシッカリした束石となります。
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写真奥の引き違いガラス戸右側の柱がシロアリ被害になっていました。床下にシロアリの上がった蟻道があり、建具上部の太い差し鴨井にもシロアリ被害です。天井まで上がっているのでイエシロアリです。差し鴨井が太くて重いので下にさがって建具が動きません。無理に動かしてみると建具までシロアリ被害になっていました。
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写真の真ん中に設置したのが大引きと言います。床を支える構造部材です。一般的には米松材ですが、世の中の事情もあって、今回ヒノキ材を使用しました。桧は土台にも使われています。
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ここの大引き材はキッチンを支える構造部材でもあります。両サイドの壁下に根太掛けと言ってフローリング下の根太を支える木材を、大引きの高さに合わせて施工していきます。
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写真はキッチンとつながる食堂の床下の構造です。30cm間隔で根太を打って施工していきます。この状態でシロアリ防蟻処理を行ってもらいます。床下に入らなくても楽に施工できます。防除処理が終了したら断熱材を30cmの隙間に嵌め込んで行きます。
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夕方、床の解体が終了して片付けをしている時にシューという音で古い給水管から水が漏れているのに気が付きました。築50年以上にもなると当時は鉄管を使用していました。鉄管だと必ず錆が来て漏水の原因になります。今では錆びない管を使用しています。
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既存キッチンが設置しているので、根太、大引きが邪魔になって、十分な応急処置ができませんでしたが、何とかテープを巻いて一時的に水を止めることができました。次の日にキッチンを外し、キッチン部分の大引き、根太を撤去して修理に入ります。
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根太にもシロアリが入っていました。よく見ると順番良く並んで食べています。米松はシロアリの大好きな木材です。 以前、白蟻の実験をしました。集成材と加圧注入土台(カラ松)、杉の無垢材、ヒバ無垢材で実験したところ集成材に一番早くシロアリが付き一番早く食べられてしまいました。次に加圧注入土台というカラ松に薬を塗った商品です。表面は薬が塗ってあるので食べませんが乾燥がしっかりできていないので割れたところからシロアリが侵入して、中を食べつくします。基本、松系はシロアリの好きな木材です。
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現在の新築は70%以上が集成材が使われています。レゾルシーノールと言う強力なノリです、一般的には黒ノリと呼ばれていますが、温度が上がるにつれて有害なガス(ホルムアルデヒドなど)を放出します。良く新築途中、サッシが付いて外壁が完了して、内装工事に入るとき朝、玄関サッシを開けて中に入ると、目が痛くなったり、咳込むのはこれが原因です。柱、梁の構造部材が集成材です。 そのために出来た法律が24時間換気の義務化です。
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キッチンを撤去して、大引き、根太を取れば仕事もしやすく、現代使われている給水に取り換えました。昔(30年~40年)は全て鉄管が標準でしたのでとても多いです。 丁度、30年~40年は子供たちが独立したり、アパートから親と一緒に(2世帯)住むときリフォームやリノベーションを考える際のタイミングで、一緒に給水、排水の改善が重要です。撤去して出してみるとボロボロでした。
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この時期多いシロアリの被害でお問い合わせがありました。キッチン、ダイニングの床が所々ブカブカしています。築50年以上の古民家です。30年ほど前に水廻りを改修した部分の床下にシロアリ被害がありました。
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昔、流行った床材です。クッションフロアーというビニール系の内装材が世の中に出てくる前に台所、水廻りには良く施工した建材です。表面は奇麗なデザインシートをかぶせてありますが、中身はべニアです。べニアですので強力なボンドで貼り付けた商品ですので、25年ほど経つと接着力が低下し、剥がれ、ブカブカしてくることもあります。
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北面から順番良く、床材、根太、大引きと撤去していきます。床と地面の狭いので、地面の湿気が上がってきます。
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今の新築と違って床下が30cmほどしかありません。それでもシロアリ業者さんは床下に入って、蜘蛛の巣を頭に付けてシロアリ被害を見つけてきます。シロアリももって出てきました。
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写真はシロアリ被害になった束です。床を支える大引き材を支える柱ですが、ボソボソになってしまえば床は落ちてしまいます。部材は松ですので白蟻の好きな材料でもあります。こんなに地面と近いとシロアリ被害になる可能性も高くなります。 全て既存床を取り払って、新しい材料に変えて、シロアリ防除処理をしていきます。
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他社で建てられた築28年の木造2階建ての建物です。 ベランダの防水工事、瓦屋根の修理をしたんだけど雨漏りが直らないので見てほしい!という連絡がありました。
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なかなか原因がつかめないのが雨漏りです。建ててから間もなく2Fベランダの掃き出しのサッシ内側の敷居にも雨漏りのシミが付いています。
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ベランダの右下が玄関になっていますので玄関天井にも雨漏りがあり、クロスがが剥がれかけ、クロスをめくると下地にカビが生えています。
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広縁の天井にも2カ所雨漏りのシミが出ていました。玄関側の天井が雨漏りがひどく、施主様が樋を付けて、ペットボトルをぶら下げて対応していました。下にはバケツも2つ。風向きによって雨漏りになるようです。時間が経ってから(半日)雨が漏るので始末が悪いです。時間が経って、つたわってくる雨漏りの原因を突き止めるのが一番難しいですね。
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