現場ブログ

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耐震補強です。能登半島地震から半年がたとうとしていますが、まだまだ復旧には時間が掛かりそうです。一日も早く元の生活に戻れるようになることを願うばかりです。他県での地震のこともあり例年の耐震補強工事は増えています。東海沖地震も言われるようになってから45年以上が経っています。必ず来ると言われる大型地震に備えて高性能リノベーション(リセット住宅)と同時に耐震補強することでコストも抑える事ができます。昭和56年以前の建物で簡易診断して0.7以下であれば、それを1.0以上に耐震補強することで補助金を利用できます。1.0以上で一応倒壊しない「耐震等級1」。1.25以上で「耐震等級2」。1.5以上で倒壊しない「耐震等級3」。となります。
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写真はSDパネル+制振装置(ウインダンパー)の組み合わせです。≒40坪で13ヶ所ウインダンパーが入りました。地震エネルギー50%を吸収するのでSDパネルと組み合わせて施工すれば耐震性はグンと上がります。純国産品で長期60年耐久(20年保証)になっていますので安心。安心・安全の家は、耐震(剛性)+制振(靭性)+構造計算(信頼性)の三位一体が基本ですね!
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6/15(土)、6/16(日)で古民家再生構造見学会を行いますので、ご近所、お友達、ご家族で是非ご来場ください!お待ちしています。
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I型キッチンを対面キッチンにリフォームです。既存の台所と廊下部分の取り合いの壁を撤去してLDKの空間としました。写真真ん中の太い梁の下側に両サイド白い線が付いている所が昔の壁があった所の跡になります。昔の間取りの造り方は廊下と部屋は別と言う考え方が多かった為、採光や風通しが悪くなる原因の一つです。廊下スペースは部屋から部屋に移るためのものでその時だけ必要で部屋の空間を狭くし、無駄なスペースとなります。なるべく廊下は少なく、住空間を広く取ることが肝要です。そういう意味ではアパートの間取りは究極な間取りと言えます。
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伝統工法の古民家は梁が太いので長いスパンをとれる利点があります。在来工法の建物と違って大きな空間を造ることができます。一般的な古民家は築90年前後のものがこの地域では多いのですが、築170年ともなると築90年の梁に比べてひとまわり大きい梁となります。その時代にはそんな材料があったことを証明しています。右側の万本格子の引き違い建具を開けると玄関ホールになりますが、私が手をまわしても届かない太さの梁を使用しています。赤松材は人にやさしい木肌をしています。建具、フローリング、キッチン壁の腰板、食卓テーブル、全て赤松無垢素材で統一し、天井、壁を珪藻土クロスで仕上げたことで黒い梁と良いバランスで納まっています。
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栄四郎瓦は現在では銀いぶし瓦製造で全国トップを獲得し、神社仏閣など多数のの歴史建造物にも採用されています。下地(野地)ができたので瓦を施工する間隔で均等においていきます。地上から荷揚げする機械で必要な枚数だけ上げて行きます。丁度、解体時に使用したステージ足場を利用したので屋根工事もスムーズにできました。古民家の上屋根は6寸勾配はありましたので瓦屋さんもなかなか大変そうでした。一般住宅は3.5寸勾配から4.5寸勾配ですから足、腰の踏ん張りが必要です。
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写真は熨斗瓦を施工しているところです。軒先から施工してくると2Fの壁の所で寸法がピッタリ合いませんので最後の瓦は寸法に合わせて切断した上に重ねて施工する細い瓦です。その上から雨水が入らないように板金施工して水が切れるように仕上げていきます。春先の仕事はまだ涼しくていいですが真夏になると太陽の陽射しの照り返しで大変な重労働となります。屋根瓦は70℃以上になりますので、反対に冬になれは寒さとの戦いです。ですので瓦屋さんで太っている方はあまり見かけません。
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完成するといいですね!板金屋根に比べて屋根は重くなりますが耐久性がゼンゼン違います。ガルバニュウムの屋根は場所によって異なりますが、10年~15年で塗装メンテナンスが必要となります。それに比べて耐震瓦はほとんどメンテナンスが必要でないので長い目で考えれば安くなります。昔の瓦は土を瓦施工のノリと考えて施工していたのでそれに比べれば屋根は随分軽くなっています。耐震、防災瓦になっていますので一枚一枚が組み合わせて施工するようになっているので昔の瓦から随分改善されています。最近の物価高騰で単価的なも変わらなくなっていますので耐震防災瓦(栄四郎)をお勧めします。
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お父様が高齢になり、息子さんの家の北側に新築「木のひらや」を建てることになりました。最初は家の南側に建てる予定でしたが南側の近所の建物が2階建ての為、一日中陽が当たらないので北側の畑を宅地にかえて脇屋を新築することになりました。土地を沢山持っている方なので希望するところに建てることができます。
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新築の場合は地盤調査が必要になりますので樹木の伐採工事が必要です。道路からの進入路に工事する重機がスムーズに入れるよう邪魔になる木を伐採していきます。丁度、フェンスの東側も施主様の土地でしたのでそちらからトラックで入って、伐採したものをユンボ重機でトラックに積むことができたのでスムーズに作業ができました。おまけに、新築する場所に既存の物置が邪魔になるのでユンボで物置迄移設しました。
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新築には必要な地盤調査です。伐採翌日地盤調査を行いました。㈱イートンさんでスクリューウエイト貫入試験を行います。写真で検査している所は10mほど入って行っても岩盤にあたりません。他の所はガラがあってどの地点も1m~2mで止まってしまいます。この辺は昔は田んぼだったので埋立地でもあるため、地盤のばらつきがありkます。地盤改良5つほどある中の表層改良工法が必要と言う結果となりました。
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既存の玄関は天井が低く、正面の太い梁に壁紙を貼るために下地を貼り付けてジュラクのクロスを施工してありました。色がグリーン系なので更に雰囲気は重い感じで狭く感じさせます。築170年の古民家なので、逆にその梁を出して明るい珪藻土で仕上げればいくらか解消されます。天井も施工しやすさを優先したのか?もっと高くすることもできました。床のPタイルも床の底上げをして構造用合板の上に施工してありましたので歩くと床下の空洞になっている音がしましたので、天井、壁、床全て解体・撤去して、床にはコンクリートを打ち300×300タイルを施工していきます。
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息苦しかった玄関が解放的な空間となりました。さらに良いことに玄関と応接室の取り合いの壁を撤去したことで、来客された方にも天井の太い梁を観れることです。古民家再生も数をこなしてくると、築170年~180年の古民家と一般的に多い築90年~100年の建物の梁の太さが違うことに気が付きます。築90年の古民家の梁に比べ、築170の梁の太さは倍以上もあり、弓なりの曲りも違います。その時代の日本の暮らしが創造できます。昔になればなるほど国内でそのような材料が取れたのだと思います。木は200年の樹齢であれば通気さえよくしてあげれば、200年持ちます。 高齢者でもホールに上がりやすいように階段の蹴上も少なくし、踏板は巾の広い上がりやすくしました。右側の袖壁は丁度手摺代わりの高さになっています。すぐに帰る来客に対しては、右下の玄関框に腰を下ろして話せる高さ(H420)ほどにして、椅子代わりに使用できます。また、照明の下に応接セットを後で設置して長時間の打ち合わせの来客はホールに上がって話せる空間になりました。正面の万本格子の引き違い扉を開けると家族で使用する19畳のLDKとなります。フローリング、窓枠、建具、全て赤松無垢材は木肌が優しく人間の住まい空間にはピッタリです。また古民家の太い梁にも会いますね!