まにゃまる日記

家を長持ちさせるには・・・・・


その秘訣は"通気"です。住宅を10年でダメにするか、100年以上持たせるかは、湿気対策で決まります。

高床式の正倉院は1300年以上の歴史があります。

高床式では床下に風を通すことで土台を乾燥させ、カビの繁殖や腐食を防いでいます。

よく見られる通気方法で、基礎の4面のそれぞれ真ん中に1カ所風穴を開けているものがあります。

そこに色のついた風を流してみると、風は穴から穴へ真っ直ぐには流れますが、四隅は必ずよどみます。

このよどんだ四隅に湿気が発生し、腐朽菌が繁殖し、木の大事な成分を分解することによって、

土台や床下が腐食していきます。(新潟工科大 風導実験所にて)

通気工法
「木材強度と含水率の関係」について簡単に説明します。

木材は乾燥に伴い強度を増します。

下のグラフからもわかるように、含水率10%の
木材は含水率40%の木材に対して、
曲げ強度、圧縮強度ともに約2倍となります。
乾燥による木材の強度変化グラフ
乾燥と換気が不十分だと築10年以内でも壁内にカビが繁殖したり、
土台や柱に腐食が始まることがあります。

いくら購入時の価格が安くても、何年もしないうちに構造材の手入れが
必要となるようでは、かえって不経済な家となります。

新築戸建ての際は高温多湿の気候に合わせた施工が肝心です。
ヒバ材には"ヒノキチオール"という成分が多量に含まれており、
抗菌効果が高く、腐りにくい樹種です。
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これを自社開発木材乾燥機「ドライランバー」(特許取得 特許第3315963)で
含水率15%以下まで乾燥させています。

含水率の高い未乾燥材と比べると、含水率20%以下の乾燥材は2.5倍の強度を誇ります。
オリジナル木材乾燥機ドライランバー
弊社では、土台に"樹齢1000年クラスの北米産ヒバの無垢材"を使用しています。

寒い地域で育ったヒバは年輪が詰んでおり(1cmに30以上の年輪)硬いので、
強度を要求される土台には最も適しているといえます。
土台に最適なヒバの剛床工法
日本人は昔から生活に木を利用してきました。

家や船の材料に用いて、材料にならない木や枝は薪などに使い、
けっして無駄にはしませんでした。

そして切った後は必ずまた木を植え、育ててきました。 

意外かもしれませんが、他の国では植林の歴史がほとんどありません。

植林は日本人が培った知恵でもあるのです。 
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森がない裸地には地面に雨が浸透せず、
多くの水が川へ流出する。

そのため大雨になると洪水になる可能性が高い。

また、森の地表は落ち葉や草で覆われており、
雨が降っても土が崩れにくい。

さらに地下では木の根が土や岩を固く
縛り付けているので
森では土砂崩れが起きにくい。
日本という狭い国土では森を守らなければ洪水や渇水が発生し、
米などの農作物が作れなくなります。

森は今でも「緑のダム」と言われますが、昔の人は豊かな森には
美しい水が蓄えられることを知っていたのでしょう。 

実際に戦時中に日本の木は使い切られ、森がなくなり、はげ山と化したため、
その後各地で洪水や土砂崩れなどの被害が続きました。

国も政策に乗り出して30~40年で成長する杉やヒノキなどの植林を進め、
近年になってようやく森がよみがえりました。

しかし、その後手入れがされず、森が荒れたままになっているのが現状です。