平常心是道
2023.7.18
不変の安息 木と暮らす家
「心が求める原風景」
新建材の登場により木造住宅の技を受け継ぐ職人も少なくなりました。
しかし、「本物を残そう」と志を同じくする職人たちが力を合わせ、昔ながらの住まいの再現に取り組んでいます。
【古民家朝の家】
自然とともに生きてきた“日本の原風景”がそこにあります。
時の流れを感じながら癒される贅沢。
伝統建築を継承し、最先端の建築技術を融合した古民家調の空間は、心の奥に眠る郷愁を呼び覚まします。
※何年も時を経た古民家を思われる黒塗りの内装。
※黒塗りの塗装は、弊社の木製品保護用塗装「ウッドライフ」を使用。
2023.7.15
高尚な伝統美を現代の住まいに
「今に息づく職人の技」
風格あるたたずまいは伝統的な意匠と高度な技から生まれます。
高い腕を持つ職人なら寺社仏閣などに施される天井の意匠を、そのまま一般住宅にも再現できます。
【折り上げ各天井】
昔から重要な意味を持つ天井は高い腕をも職人のよってさまざまな意匠や機能が工夫されています。
※仏壇や神棚の上の部分は折り上げ各天井になっています。
これは僧の修法によって、世の中のわずらわしいことやけがれ、
また魔物がはいれないように譲られた高貴な場所「結界」を形作る一例だそうです。
【吹き抜け天井】
開放的な高い天井、太い梁、真っ直ぐ伸びる大黒柱などその見事な木組み空間の美しさは
古くから伝わる伝統の職人技と現代の最先端技術から生み出されています。
伝統的な木造建築物で格式をあげるために用いられた様式。
2023.7.13
歴史に研がれた技の数々
「伝統的技術を受け継ぐ」
伝統的構法「軸組織」。
その伝統の技を、棟梁が職人に伝え、心と技を磨いた職人は、やがて棟梁となり、また職人に伝えていく。
昔から、当たり前のように繰り返されて来ました。
【伝統的な木造住宅の仕組み】
《軸組工法》
垂直材である柱と水平材(横架材)である梁・桁などで構成された架講をつくる構法です。
太い柱や梁が室内に現れてくる真壁造りで、柱と柱の間には通し貫を入れて頑丈な壁をつくっていきます。
《接合技術》
木材は一定の長さに製材されます。
したがって、大きな家を作るにはどうしても木と木をつなぐ必要性が出てきます。
伝統的木造技術には、きょうどにおいても意匠的にも優れた接合技術の「継手」・「仕口」が数多くあります。
●継手・・・同じ方向に部材をつなぐ方法
●仕口・・・直角に交わる部材をつなぐ方法
※一般的に「在来構法」と呼ばれる構法も〃軸組構法ですが、
新建材が登場するとともに生まれた比較的新しい構法で、柱や梁がほとんど壁の中に隠れる大壁造です。
主に筋違いを入れて耐力壁をつくります。
◎弊社は、高耐久「軸組パネル工法」を採用。
国土交通大臣認定の“壁倍率3.3倍”、地震に強い構法です。
2023.7.11
種類が違えば、個性も違う
「適材適所で個性を発揮」
木は、種類によっても性質が違います。
それぞれの持ち味を活かして使い分けると、長持ちするだけでなく住空間を快適に保ってくれるのです。
【住まいに使う主な木】
《杉》
古くから日本人に身近な素材。
加工しやすいやわらかな木肌と素直な木目、曲げに対する強さを持つ。
(柱、梁、床・壁・天井、建具材など)
《ヒバ》
殺菌性のあるヒノキチオールの含有率が高く、シロアリや腐朽菌に強く、耐水性、強度も高い。
(土台・柱、軒回り、浴室、濡縁、ベランダなど)
《赤松》
少し赤身のある木肌が美しい。
堅くて強度もあり、最近ではフローリング材として商品化されている。
(梁、床・壁・天井など)
《ケヤキ》
木目が美しく、堅くて強度もある。
耐水性・耐朽性に富み、「広葉樹の王様」とも呼ばれている。
(大黒柱、上り框(かまち)、床の間などの化粧用造作材)
《桐》
断熱効果、調湿作用が高く、虫がつきにくい。
軽い、やわらかい、燃えにくいといった特性を持っている。
(収納・押入、床・壁・天井など)
※建築に使われるさまざまな木材は、環境に応じて乾燥収縮します。
収縮が激しければ、狂いや反りが生じるため、木材はしっかり乾燥させることが重要です。
◎自社開発の木材乾燥機(特許取得)で、狂いや反り、割れなどが極めて少ない、高品質な乾燥無垢材を使用しています。
♦弊社の木材乾燥基準
構造材/15%以下、内装材/5~8%(乾燥直後の測定値)
家づくり用語集
木遣い(きづかい)
木造住宅には様々な種類の木が使われています。
これらは適材適所となるように木の性質を考慮して加工、施工されているのです。
このように木を正しく使うことを「木遣い」と言います。
夢ハウスでは、ヒバ、杉、ヒノキ、桐、松を主に使用しております。
桧
(ひのき)
耐久性に優れるとともに、白アリなどの虫が嫌う成分(ヒノキチオール)を含んでいるため、土台や柱に用います。
檜風呂なども、その耐久性を活かした使い方です。
美しくて艶のある木肌、独特の香りも特徴の一つです。
ヒバ
(ひば)ヒバの大きな特徴は、虫や木材の腐朽菌に強いこと。
ヒノキチオールの含有量が多く、特に白アリに対する強さはナンバー1です(残念ながら国産のヒノキにはほとんど含まれていません。)。
腐りにくいうえに耐水性があって湿気にも強いため、土台や柱等に用います。
また、ヒバには特有の強い香りがあります。
弊社は土台に”樹齢1000年クラスの北米産ヒバの無垢材”を使用しています。
寒い地域で育ったヒバは年輪が詰んでおり(1cmに30以上の年輪)硬いので、強度を要求される土台には最も適しているといえます。
杉
(すぎ)
スギという名は「直ぐ(直ぐなる)」から付けれたと言われるように、杉材の繊維は縦方向。
したがって、柱に向いています。
また、耐久性があり、粘り強いのも特徴。しっかり乾燥させると、シロアリにも強い樹種です。
松
(まつ)
松の中でもベイマツは曲げに対する強度が強く、梁等の横架材に最適です。
素直な木肌で、柔らかい赤松はフローリングに向いています。
松はヤニを多く含むので、材に加工する前に充分なヤニ抜きが必要です。
梁
(はり)
建物の外周以外で、上部の荷重を下に伝えるための横架材
根太
(ねだ)
床を作るための下地材
2023.7.8
活かすも殺すも職人次第
「木と語り合う職人がいる」
腕の経つ職人には木も信頼を寄せてくるのだろうか。
「ここに使ってほしい」と木が話しかけてくるといいます。
腕の経つ職人には木も信頼を寄せてくるのだろうか。
「ここに使ってほしい」と木が話しかけてくるといいます。
【「木遣い」こそ、職人技】
「木遣い」によっては千年先まで建築物は残ります。
それゆえに“本物の職人”ほど存分に腕が振るえる木を自分の目で確かめ、
「本物の木を使って仕事がしたい」といいます。
●「木遣い」の賜物・法隆寺
法隆寺は、当時の大工職人によって細やかな「木遣い」が施された結果、
約千四百年の歴史を経て今もなお立ち続けています。
昭和の大改修時に加えた木材は40%程度、残りの60%は創建当時のままだそうです。
創建当時の古い木にかんなをかけたら、木の香りが立ち上がったそうです。
●本物の職人ってどんな人?
○ものづくりに誇りを持ち情熱のすべてをかける。愚直であるが意志は固く強い。
○経済効率より自分の持つ技術や技量を優先させ、常に一級品を作り続ける。
○経験の中で蓄積された知恵や工夫を活かし、納得できるまで決して妥協しない。
○一級品・一流品、(すなわち本物)がわかる眼や心(心眼)を持っている。