現場ブログ

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東西に伸びるLDK(27畳)のビフォーの様子です。リフォームする前は西側の6畳の和室と床の間と押入れ、6畳の洋間、南面のLDK合わせて27畳LDKとなります。
床下の大引きが、南北(写真だと横方向に入っています。その大引きに対して直角に根太を施工していきます。その間に断熱材を入れて、根太に対して直角にフローリングを施工していきます。
なので、大引きとフローリングは同じ方向になるわけです。
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既存の大引き(横方向)ですと縦に長いLDKに対して短かく横方向になるので、下地の大引きを全て、長手方向にやり変えました。そして、横方向に根太を施工し、長手方向にフローリングが施工できます。材料の赤松無垢材は厚みが30mmで、巾は12.5センチの一本が4mの長さがあります。一本、一本施工していきます。フローリングの向きだけでも変えることで、開放的な空間となります。
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大引き根太施工が完了すると、給排水給湯工事配管を行って、高質断熱材ラムダ50mmを入れていきます。
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断熱材を入れる前にシロアリ防蟻処理を行います。
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この減築リノベーション面白い所は、減築しただけでなく、南面の軒を既存のLDKの出っ張りに合わせて軒の出をそろえたところです。
軒を延ばした分瓦が必要になるので、二階部分の撤去した瓦を再利用しました。
広こまいと言って無垢杉板材を施工し、フェルトを敷いて、瓦桟を打って瓦を葺いていきます。

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二階の瓦を再利用したので色もだいたい揃っています。新しい瓦で葺くとかえって色の違いがありすぎてバランスが良くなかったですね。
綺麗に仕上がりました。
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当然、二階部分を切り離した部分には鬼瓦がありませんので、二階部分の鬼瓦を取り付けます。
棟の部分も一度、撤去して、最初からちゃんとやり直します。
これはとっても技術が必要です。瓦屋さんも炎天下でふうふう言ってました。麦わら帽子がよく似合います。
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既存のLDKは南北の配置で凸凹の22畳ほどありました。北側にL型のキッチンがありましたが、薄暗く、風通しもあまり良くありませんでした。
今回の天然木リノベーションで、LDKを東西に27畳の大空間にしました。そうすることで、採光、風通しは最高です。
南面の屋根をほんの少し伸ばしただけで、日差しを遮り、南西の涼しい風が入ってきます。
この暑い夏でもクーラーは必要ありません。冬は、太陽の角度が低くなるので日差しが入ることで暖かい。これだけでも省エネです。
なんといっても素晴らしいのは、LDK27畳の4枚テラスサッシをオープンしたところの開放感は最高です。子供達家族と一緒にバーベキュー、お孫さんと花火、もちろん日々の洗濯干し場にもなります。無駄がない!

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軒天は全て無垢の杉板を貼りlました。
よく見かけるのは、軒天にベニアを施工してあって、ベラベラになっているお宅をみかけますが、無垢材を貼って塗装をしておけばベラベラすることはありません。また木目は柔らかく、落ち着いた雰囲気もあります。
 私もこんな家に住んでみたいと毎日思いながら造っています。
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解体終了後、早速レフミラー施工に掛かりました。年々暑くなっている夏なので少しでも涼しく仕事をするため、レフミラー施工に入りました。天井裏が高い為、下で準備をして、施工します。
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前回の現場でも施工しましたが、放射熱96%カットするので、家の外側で作業する職人さんと家の中で作業する職人さんとでは違います。この現場は風が強いので、木陰に入るととても涼しくこの暑い夏でも気持ちよく仕事ができます。
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解体してみると屋根裏がトラス構造で作ってありました。欲を言えばもう少し材料が太ければ申し分ありません。この三角形を作って並べていくことで、木造でも広い空間が作れるということです。そのかわり、南面と北面の壁には大きな力がかかることになりますが、中間に柱を入れなくてもいけるわけです。
よく昔の木造の工場など見るとこんな構造を見ることができます。私の友人の佐々木君の工場はトラス工法でできています。先日ちょっと工場を見せてもらいましたが、五間半飛ばしてありました。飛ぶと言うのは、木造で約10mの間、柱が一本も入っていなくても大丈夫。
それでも耐震補強はX軸、Y軸、全体のバランスが大切です。