牧之原市 築90年 古民家再生、天然木水廻りリノベーション(リセット住宅)

IMG_0374
解体が始まりました。今、解体している部分が、将来LDK部分になるところです。昼間でも電気を付けないと食事が出来ない状態でした。東側からのキッチン前の小さな窓からしか光が入りません。今回、吹き抜け天井にして、天井裏で眠っている太い黒い梁を室内に見せます。現場調査で天井裏に400mm×300mmの太い梁が2つ重なっていました。
IMG_7590
30年前に一度リフォームしています。若奥様が結婚するときにリフォームをしたようです。そのときに見えていた梁を隠して天井を貼ったようです。昔の天井の高さに天井を貼るので当然床の高さは低くしなくてはいけません。床下の換気が悪くなるのでフローリングが早くブカブカになります。床をバリアフリーにすることで、風通しが良くなり床下の環境が良くなります。90年前の配線、30年前の配線がごちゃごちゃになっているので電気屋さんに整理してもらっている様子です。
IMG_7596
柱一本一本どちらかに傾いているので「サゲフリ」を使って調整します。スケルトンの状態にすると、屋根裏の太い梁に対して、柱が細すぎるので、お施主さまが「こんなに柱が細くて大丈夫?」と心配されていましたが、これからの工事の進み具合を見て安心してくれると思います。新築とは違って、腕の良い大工さん、経験豊富な大工さんでないと仕事を請けることは出来ません。
IMG_7605
横たわっている太い菅がジャッキです。梁に固定して柱を垂直にして、基礎部分までの高さで柱を切るので用意しました。90年前でも肝心なところの基礎はコンクリートで仕上げてあります。石ころ部分も何箇所かありました。石ころにのっただけの柱でも風通しなど環境がよければ何の腐りやシロアリ被害もありません。乾燥していれば木材が一番、耐久性があることが証明できます。日本の風土に合った在来軸組工法、先人の人達が考えた知恵は素晴らしい!