御前崎市 築33年 天然木リノベーションのススメ。地球環境+健康住宅

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築33年の在来工法の天井を解体した天井裏の構造部材の様子です。築30年から40年の建物は逆に本物の無垢材を使用していることが多いです。上棟してから30年以上たっていればじっくり自然乾燥していれば、材料自体の強度も集成材よりも強くなります。一般的には集成材の強度は1.2~1.5倍の強度と言われていますが、きっちり乾燥した無垢材は2.5倍の強度になります。山に生えている木を1とした場合の強度です。 良く見ていただくと屋根裏の広小舞(瓦屋根の裏側の板の材料です)も無垢の杉を使っています。通気性を良くしておけば33年前の上棟式の当時とほとんど変わりません。 天然木材料は通気性を良くしておけば樹齢の年数は必ず持ちます。 以前、築75年の古民家再生(60坪)の工事をしました。その現場は屋根の葺き替えまでしました。野地板(赤みの杉板8mm)が使用してありましたが、75年前に敷いた杉の板が全て奇麗な状態になっていたのにはビックリです。 お施主様が35年前に結婚するにあたり、水廻りリフォームと玄関を増築してありました。当時施工した建築屋さんは屋根の下地に合板のべニアを施工してありました。解体時にノリで貼り付けてあるべニアが一枚一枚剥がれてバラバラになりました。 人間が作ったノリで貼り付けた建材は耐久性がないことを実感しました。 先人の人達が考え伝えられてきた伝統工法、在来工法を学び、日本の風土に合った住まいづくりをすることが理にかなった家づくりと言えます。
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写真は集成材です。 現代の新築は70%以上が集成材です。ラミナという柔らかい材料を強力なノリ(レゾルシーノール)で貼り付けた梁です。柱も全て集成材でした。唯一土台だけは桧の無垢材でした。 丁度、築75年の古民家再生をしている現場の近くで某工務店さんが上棟していたので写真を撮らせていただきました。土台を除いて、柱、梁、合板全てノリで貼り付けた建材です。みごとです! 夢ハウスの実験グッズの中に、シロアリが一番好きな「木」は何か?という実験の模型があります。アクリルケースに、桧、杉、カラ松(薬漬け)、集成材の4つを入れてどの材料に最初にシロアリが集まるかやってみると、一番最初に集成材に集まり、食べつくしてしまいました。杉やヒノキにもシロアリが行った蟻道がありましたが、全て集成材に集まり、柔らかいラミナが食べやすいようです。これでは5年に一度のシロアリ駆除が不可欠です。儲かりますね。 それと、集成材は気温が上がると強力なノリ(レゾルシノール)から、有害物質(ホルムアルデヒド)を放出するので、お子様のアトピー、喘息の原因にもなることがあります。それで2時間に1回は換気しなさいと24時間換気が義務付けされました。 集成材は木ではなく人が作った建材です。 築30年、40年経った建物を骨の状態にまで解体して、間取りの変更し、甦させるのが「リセット住宅」です。 地球温暖化、環境問題にも貢献することができる住まい造りです。