スタッフの現場日記

小林さんは、夢ハウスの第一印象を「イメージにぴったりでした」と語る。
廊下がなく、ひとつの広い空間になった1階には車椅子の動きを妨げる
ものがない。

真冬なのに、薪ストーブひとつで家中暖かい。
無垢の床は裸足でもひんやりしない。ぽかぽかと暖かく
広い部屋をお義母さんが自由に動き回る様子が目に浮かんだ。

「この家がいい」すぐに、家族みんなの意見が一致して、
プランづくりが始まった。とはいえ、やはり不安もあった。
広い空間車椅子の生活に適しているが、実際にお義母さんが
使いやすい家にするためには、ほかにも様々な配慮が必要だからだ。

それまでの住宅会社巡りの中で、車椅子の人と暮らしたことがない
人にとって、それがどれほど難しいのかは身に染みていた。
だが、家づくりが進むにつれて、その不安もどんどん解消されていった。
担当スタッフらが、とてもきめ細やかな提案をしてくれたのだ。


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①以前は車椅子での出入りが不便だったが、スロープを付けたので気軽に外出できる。
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②車椅子での食事に配慮して特別な高さで
取り付けたキッチンカウンター。
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③車椅子の脚部が当たらないように洗面台の側板は大工さんが加工してくれた。
「どの会社も車椅子で暮らせるというんですけどね、
すべて図面上の話しで、実際には暮らせない提案ばかりだったんですよ」
住宅会社を探していた当時のことを、小林さんは苦笑いしながら振り返ってくれた。

廊下ひとつ取っても、住宅会社の言うことは納得がいかないことばかりだった
のだという。一般的な廊下は幅85cmで、多くの会社はそれで問題ないと
言ったそうだ。確かに幅60cm程度の車椅子が通るのに問題はない。
車椅子の人と暮らしたことがなければ、それで十分だと思うのも
無理はないだろう。

だが、小林さんは「それでは車椅子の脇を人が通れないんです」
と指摘する。車椅子の人にとっては、85cmの廊下は、
自分が通るために誰かに道を開けてもらわなければならない場所に
なってしまうのだ。とても気兼ねなく暮らすとはいかない。

「直角に曲がるところでも、幅が60cmあれば曲がれると言われ
ましたが、曲がれるはずがありません。体の不自由な義母が
操作しているんですよ、そんな簡単ではありません」

同じように、キッチンやトイレも車椅子で入れればいいという
わけではない。実際に使ってみてゆとりがあるか、使い勝手が
いいかが重要だった。それをわかってくれる住宅会社を、
小林さんは探し続けた。そして夢ハウスに出会った。
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大黒柱がそびえる広々としたリビングを3匹の犬が走り回る。
薪ストーブのある暖かな部屋に、吹き抜けから明るい光が降り注ぐ。

「みんなが集まる、広くて居心地のいい部屋がひとつほしかった」
という小林さんの希望通りの空間だ。ご夫婦と娘さん、そして
車椅子のお義母さんも、家にいる時間のほとんどをここで過ごしている。

車椅子のお義母さんの暮らしーそれが、家づくりにおいて、小林さんが
最も心を砕いたところだ。車椅子のお義母さんは、人の手を借りなければ
外出することができない。

建て替える前の家は1階ガレージになった豪雪地帯ならではの
高床式の家でデイサービスに出かけるにも家族や送迎スタッフの手が必要だった。

もちろん周囲の人たちは快く手を貸してくれるが、いつも申し訳なさ
そうにしているお義母の顔が、小林さんたち家族は気になって仕方がなかった。

「前の家は築20年ほどで、どうしても建て替えなければならなかった
わけではありません。でも、いつかは自分たちも介護が必要な身になります。
だったら今、お義母さんが気兼ねなく暮らせる家をつくろうと決めたんです」
こうして、小林さんの家づくりが始まった。

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イベントや勉強会に通う中ですっかり木の家の虜になったという

奥様は、内装の木にこだわった。

「モデルハウスで見て、どうしても我が家にも使ってほしかったんです」

というのは、タモ材だ。木目がくっきりと見えるところが気に入って、

トイレと洗面所の床に使ってもらった。表面を❝ちょうな❞で

凹凸に加工したことで、木目のおもしろい表情がいっそう引き出されている。

下駄箱やキッチンのカウンターには、奥様のたっての希望で❝耳付き❞の

一枚板が用いられた。耳付きとは丸太の樹皮に近い部分をそのまま

残した加工で、同じものは決してなく、その木だけの自然な風合いを

楽しめるものだ。
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「人工のものと違って、ひとつひとつ違うのが自然のおもしろいところだと思うんです」

と、すっかり無垢の木の醍醐味に魅せられた奥様は言う。

リビングの薪ストーブも、そんな自然を楽しみたいという気持ちから設置したものだ。

「ゆらめく炎は1日見ていても飽きることがありません。ガスの炎とは全く違います」

丸山邸には、ゆっくりと家づくりを考える中で育まれた自然への関心がひとつひとつ描き

だされている。




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【施術】そら豆 岡本
日本カイロプラクティック連合会会員