現場ブログ

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御前崎市比木で、総合リフォームが始まりました。 最初に寝室、ウォークインフローゼットのリフォームです。 娘さん夫婦と同居することになり、総合リフォームとなりました。今まで物置として使っていた和室3畳をウォークインクロゼットに、和室6畳を寝室(天然木桐仕上げ)にリフォーム工事からスタートです。
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畳を撤去して、一番奥の押入れの建具まで撤去すると、結構、広くなります。うなぎの寝床? 一番奥の押入れ部分はご主人様の書斎になります。その手前に1間(1820)の巾で奥行き2間(3640)ありますので、ご主人、奥様の洋服収納が1間ずつ取れてハンガー付き枕棚が設置できます。左の土壁は撤去して、収納スペースとなります。
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築50年以上の床下は土台、大引きはやり直しになります。既存の床下構造材を使用しての作業はかえって職人の手間がかかり、引渡し後のクレームになる可能性が高くなります。 昔の建物は束石の変わりにブロックを置いてその上に束を立てて施工してあることが多いので床が全体的に揺れたりします。この現場もそうでしたので、束石コンクリートを施工してから工事に入りました。
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いつものように、床下構造を直して、天井、壁、床を、遮熱・断熱工事をして、桐フローリング30mmを施工しているところです。
ここで注意することは、断熱材がフローリング側にピッタリくっついていることが肝要です。どんなに厚い性能の良い断熱材であっても、断熱材とフローリングの間(空気層)があると断熱効果はまったくありません!
グラスウールのような安価でふわふわしているものは、一度、水分、湿気を含むとちじんで元に戻りません!そこに空気層ができ、内部結露、カビや腐朽菌が発生し腐りの原因にもなります。
新築して3,4年は暖かかったけど最近、寒く感じるのは、グラスウール断熱材チジミが原因という可能性が高くなります。
何千件とリフォーム工事をしてくる中、解体時に出てくる断熱材グラスウールはペッタンコで煎餅のようになって出てきます。(断熱材の役目をまったくしていない状態)
既存の構造躯体を残して、現代の高性能な住いに甦させればまだまだ使えます。「健康一番!」アトピー・喘息・アレルギーの方でも安心して暮れせる天然木素材で仕上げます。
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キッチンスペースに立って既存、和室10畳(2室)西方向を見ているところです。広縁スペースとLDKを含めると40畳ほどの広さになります。 床下は乾燥していて、一部地面に接している土台は腐りやシロアリ被害はありましたが、70年前に施工してあった束石にのっている土台はシロアリ被害、腐りもありませんでした。 土台の上に施工してあった、各部屋、段差の違う大引き材を全て撤去し、全部屋バリアフリー下地に取替え作業中です。また大引き材を支える束は微妙な高さ調整できる鋼製束を使用します。
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西側の息子さんの寝室です。下地根太工事が終了すると断熱材ミラネクストラムダ50mmを入れていきます。この商品は押出法ポリスチレンホームの限界を超えた断熱性能(熱伝導率0.022W/m・K以下)を実現した商品です。そして、吸水量0.01g/100c㎡以下とウレタンホームやフェノールホームと比較して吸水量が小さいので、吸水による断熱性能の低下は心配ありません。建築業界で一般的に使われている(全体の52%)グラスウールは湿気、水分で一度収縮するともとに戻りません。壁内で隙間ができると、内部結露やカビ、腐朽菌が発生し、腐りの原因になります。
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建物の床下全体にラムダ断熱材を敷き詰めることや、遮熱工事をすることで、住み始めてからの光熱費を大きく削減することができます。 10畳和室(床の間)にたってLDK 方向を見ているところです。 居間には、薪ストーブ煙突を設置するため瓦工事と平行して取り付け作業が終了しています。画面左側、2本の柱が見える位置に薪ストーブ設置になります。
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キッチンにたって、西和室、広縁方向の写真です。 右側中央に薪ストーブ設置位置となります。 今回のリフォームで、和室天井裏に隠れていた太い梁を出すことにしました。既存の天井高も2.8mありましたが、さらに高く3.7mもあり仕上げ材は和紙を施工します。一般の住宅では珍しいと思います。 天井が高いので、一台のストーブで家全体が暖めることができるようにしています。25畳のLDKの中心に天然木の杉磨き柱が目立ち、壁で仕切らないと40畳のダンスホールですね!
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レフミラーの施工が完了すると、空気層を取るため、21mmの木の桟を打ちつけとめていきます。さらに、この上にもう一度、広こまえといって12mmの杉の板を施工して行きます。最近ではラーチ合板を施工するのが一般的ですが、この先70年後も大丈夫な無垢の杉板を施工します。
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野地板(杉の12mm板)の施工が終了すると今度は、瓦下地工事に入ります。 雨漏りにならないようにルーフィングを施工して、流し桟さんを行います。瓦の裏面に桟に引っかかるように瓦ができているので桟を打っていきます。屋根の棟は換気口を取り付ける為、先端は桟がありません。これからから穴を開けていきます。 そうすることで、外壁下、基礎のテンバから入った風が軒天まで上り、屋根下地に施工したレフミラーの上の空間を通って屋根の棟にまで行って抜けていくような仕組みになっています。室内側は60mmの高質ウレタンを吹き付け、外側は風が通ると言う仕組みです。ですから構造躯体にも環境はベストです。
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もの造りは、息の合った職人さん達のチームワークも大切です。 屋根には谷、水切、囲いや瓦を葺く前に先に何箇所か板金工事が発生してきます。職人さん同士で綿密な打ち合わせが肝要。
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瓦はメンテナンス性能を高めたシンプルモダンなフルフラット平板瓦で、「栄四郎瓦」とも言います。プラウドプレイン防災瓦です。 最近では、値段と耐震性を考えると板金のエバールーフにするお客様が多いのですが、今回は耐震性と耐久性を考え瓦葺きとなりました。 一番高いところは、換気棟が付きます。
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もう少しで完成です。
プラウドプレインは欧風スタイルの家でも、現代和風の家でも、屋根を美しく演出するシンプルデザインの瓦です。
この瓦は、耐風、耐震、ズレ防止で瓦にジョイントフックというものが付いていて、瓦同士をがっちり固定することができます。さらに瓦の間からの漏水も三重構造の水返しでシャットアウトできます。
古民家でありながら、カッコイイ!
モダン和風な屋根に仕上がりました。