木の香りについて

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フィトンチッドと呼ばれる木の香りの成分。

その種類は非常に多く、例えばスギやヒノキではそれぞれ50~100種類ほどといわれています。

フィトンチッドの種類は植物ごとに異なり、まだ研究されていない未知の種類が無数にあるといわれています。


高気密の住宅を好むダニは、かゆみやぜんそくなどのアレルギー症状を引き起こすことが知られています。

スギ、ヒノキなど多くの木材に含まれるフィトンチッドはダニの繁殖を抑える効果を持っています。


活性炭はにおい成分を吸い取りますが、フィトンチッドは悪臭成分そのものを分解、無害化してくれます。

合板などの接着剤を使う建材からでるホルムアルデヒトなどは、目を刺激したり、アレルギー、喘息、頭痛を引き起こすシックハウス症候群の原因になると問題となっています。

フィトンチッド半永久的にホルムアルデヒトを中和し、無害化してくれます。

ヒノキやヒバは、目や鼻が刺激される程度の濃度のホルムアルデヒトを約半分まで除去します。


木の香り成分のもとで睡眠をとると、においのない場合に比べ疲労回復が早く、疲労に対する自覚症状の訴え率も少なくなるという結果も報告されています。

そのほかにもリフレッシュ作用がいくつかあります。

やすらぎ

マツ類の香りを嗅ぐと緊張時に生じる精神性発汗が減少し、逆に指先の血流量が増加し、脈拍数が減少して安定化するなど、副交感神経の働きが活発化し、安らいだ気分をもたらします。


タイワンヒノキ材油のにおいは、血圧を低下させ、作業能率を増加、気分を集中させる働きを持ちます。

スギ材、ヒノキ材、白檀、沈香、ラベンダー等の香りには鎮静作用があります。

ユーカリ葉油、ヒノキ材油のにおいは脳血流を減少させ、鎮静化に作用します。


スギ、モミなどの葉には、ぼんやりした頭をすっきりさせる興奮作用があります。


ヒノキ材のにおいでは心身共に落ち着いた状態の時にみられるアルファ波が増加します。

ほのかに香るヒノキ風呂にひたると、疲労がとれ、気分がさわやかになります。お湯につかることで血行が促進されたことも影響しますが、ヒノキ材の香りの鎮静効果も大きく影響しています。