「床も柱も傷だらけでいいんです。」

「床も柱も傷だらけでいいんです。」10家族の物語
「今日は孫たちが来るからね!」そういうと、菊入さんはねじり鉢巻きで庭へとむかった。

バーベキューの仕込みに取り掛かるのだ。

広々とした菊入邸はお孫さんたちにとっては格好の遊び場で、

入さんのこだわりの小上がりは、子供達もお気に入りだ。

「声がしなくなったなぁと思ったら、押し入れに隠れて遊んでいるんですよ」

元気いっぱいに走り回っているうちに床に柱に傷をつけてしまったり、

障子に穴をあけてしまうことがあるが、菊入さんはそんなお孫さんたちを

満面の笑顔で見つめている。「無垢の家ですから、傷も我が家の味わいになります。

障子の穴?いくらでもあけてください(笑)ここは、僕たちの家族の思い出を

刻む場所なんですから」ご夫婦2人の静かな暮らしもいいが、たくさんの笑い声が

響いてこそ我が家だと改めて思うそうだ。

菊入さんがバーベキューコンロに火を起こす傍らで、お孫さんたちもテーブルに

お箸を並べている。奥さんと娘さんが食材を運んでくる。

楽しいバーベキューの始まりだ。お父さん・お母さんとして子供たちのために建てた

この家で、おじいちゃん・おばあちゃんになったご夫婦がまた新たな時間を重ねていく。

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木育広場の床も7年経ち、経年美化で飴色に変わりました。

無垢材は3年、5年、10年と年月の経過に伴い、歴史を刻んだ味わいになってきます。

使い込むほど風合いを増していく無垢材の経年変化を楽しめます。