個性を活かした住まいづくり

日本人にとって木造建築は昔からたいへん身近なものでした。
住まいはもちろん、神社、仏閣、お城など、建物はほとんどすべて
木材を中心とした自然素材で建造されています。

このような伝統的な木造建築には、それぞれの時代の技術
芸術などの文化が込められています。現存する世界最古の
木造建築である法隆寺は、建立されてすでに約1400年。
今でもその風格を残し、歴史を刻みながら、伝統と文化を
伝え続けています。

木造建築は日本の気候風土にてきしており、耐久性に
非常に優れていることは間違いありません。木造の
住まいも、本来ならば200年、300年と持つのが当たり前のはず。
「使い捨て文化」ではなく、「育てる文化」を必要とする
現代に、木造建築は欠かせないものなのです。「環境共存」
という重要なテーマの解決の糸口も、見つけることができるでしょう。
菊川市/築26年脇屋リセット住宅

木造建築を構成している自然素材は、人の心とからだに
はたらきかけ、安らぎを与えてくれます。自然素材がバランスよく
配された美しいデザイン、周辺の自然を借景として取り込み、
四季を満喫するという粋な仕掛けなども、目と心を楽しませてくれる
ものです。ストレスを多く抱えた現代人の心のよりどころとなる、
本物の住まいのエッセンスは、まさにこういった伝統的な木造建築
にあると言えるでしょう。この素晴らしい文化、生活の知恵をしっかりと
現代に受け継いでいかなければなりません。
木材の基礎知識