外国産材は品質が悪く価格が安い?④

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商社が価格設定を誤っていました。 
樹齢何百年のアメリカ材を、なぜ国産の40年や50年に満たない杉や桧よりも安くして販
売する必要があったのか。 
それを考えただけでも非常に不合理な価格設定でした。 
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当初は大きな価格差があったが、徐々に外材の価格は上がり、同時にシェアも伸びました。
逆にいうと外材の方はむしろ適正価格に近づいてきました。 
国産材の方は、外材が市民権を得るようになって歩切りはなくなっていきました。 

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しかし、品質の問題は結局、今に至るまですっと続いています。
余分に見積もっていたものがなくなっただけで、量目をごまかして儲ける歩切れそのものは全然なくなっていなかったです。
それから今、盛んに言われている乾燥。
木材は乾燥しなかったら使いものならない素材です。戦後、木材は需要が伸び、外材が入って以降も高度経済成長期でずっと伸びていました。 

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ところがオイルショックを機に、1980年以降は木材需要は低迷期になります。 
これからは、品質をおろそかにした木材の供給をやっていたらやっていけなくなる。 
歩切りはもちろんのこと、いまだにきちんとした乾燥ができていない。 
乾燥しないことによって強度に問題が出てくることを自覚している製材業者はほとんどいなかったのです。