「三匹の子ぶた」の家づくり

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「三匹の子ぶた」という有名な童話があります。
子供の頃一度は聞いたことがあると思います。
この話は、「大きくなったので今日から自分たちで暮らしなさい」と
お母さんに言われた三兄弟の話です。

一番上のお兄さんは「藁の家」をつくり、
二番目のお兄さんは「木の家」をつくり、
三番目の弟は「レンガで家」をつくる。

「藁の家」と「木の家」は吹き飛ばされてしまうが、
レンガでつくった一番下の弟の家だけは、オオカミに襲われても
家が壊れずに、オオカミを懲らしめます。
これを聞いて育った私は、藁の家や木の家は危なく、
レンガの家が一番安全だと思っていました。

しかし、ある記事には「これはイギリスの童話である」
「地震がほとんどこないイギリスでは、地震よりも風の被害が怖い。
風の力を中心に家づくり考える国では、重い建物のほうが被害を受けにくい。
だから、レンガの家を建てた一番下の弟だけが助かる。」と書かれていました。
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しかし、地震の被害が一番深刻である日本は全く話は別。
地震において、一番安全なのは、軽い「藁の家」
たとえ壊れても圧死しないから。ただし、風に弱いのは同じ。

二番目は「木の家」
建物自体が軽いので地震時にかかる力も少なくて済む。

そして、地震大国日本で一番危険なのが「レンガ積みの家」
一番重い建物なので地震時にかかる力が最大になるし、
潰れたら圧死してしまいます。
地震が人を殺すのではなく、人間が造った重くなった建物が
壊れることで人に危害が加わります。日本では台風も地震も怖い。


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つまり、日本版の三匹の子ぶたの物語では「木の家」をつくった
二番目のお兄さんが賢い選択をしたことになります。
日本でも台風被害の多い沖縄では、石造りやRC造(鉄筋コンクリート)
一般的で、木造は少ない。

しかし、地震の多い太平洋側のアジアでは木造の建物が多い。
また、海岸線にに近いところにある移住区がある日本という島国では、
地震・台風のほかに塩害、つまり鉄のサビあったため不利。

この童話には登場しないが鉄骨も木造に比べてサビがあったため不利。
やはり、日本版の「三匹の子ぶた」は二番目のお兄さんが一番となります。