菊川市/築96年 古民家再生 減築+耐震制振

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【菊川市】築96年 古民家再生 減築+耐震制振工事


定年退職を機に実家へ戻ることにしたが、築96年の平屋は段差も多く、冬の寒さが気になる…
との相談をいただきました。

ご夫婦二人で暮らすことを考えて、約50坪の平屋をひとまわり小さく約29坪に減築するプランをご提案。

減築することで動線も短く使い勝手が良くなりますし、コストカットにもなります!

築96年の古民家なので、一般的な現代住宅のための耐震補強だけではなく、制振ダンパーを使うことで
古民家の伝統工法に合った地震対策もご提案しました。

築96年の古民家が、現代の生活スタイルに合った高性能な住宅へと甦りました!


≪ポイント≫
古民家ならではの太い柱、梁を生かしたリノベーション!

減築で無駄なスペースを撤去。二人暮らしにちょうどいい間取り。

・造り付けの家具はお客様の希望に合わせたオーダーメイド!

玄関横の大きな収納、寝室には3帖のウォークインクローゼット、各所にたっぷりの収納

健康自然素材を使用。無垢材フローリングは赤松・桐・竹を使い分け。

制振ダンパー使用で、古民家に合わせた地震対策!


工事の様子

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Before
瓦は数年前に葺き替えていて、水廻りやサッシなどもリフォームしながら大事に住まれていたので、築96年には見えない綺麗さです。
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解体
伝統工法で建てられた古民家は、壁が少なく、太い柱や梁で家を支える作りなので、サッシや建具を取るだけでも、この大空間が広がります。
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解体
骨組みまで解体。立派な柱や梁には96年家を支え続けてきたにも関わらず、ほとんど痛みもなく、そのまま利用できます。無垢材の強さを感じます!
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束石作成
既存の柱を支える束石補強と、新たに入れていく鋼製束と柱の分も束石を作っていきます。

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SDパネル施工
構造補強として、柱と柱の間にSDパネルを組んで入れ込んでいきます。ボード+四方枠で柱だけの状態から約3.3倍の壁倍率になります。

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床下地
土台に根太を施工していきます。壁と床ができると家の形が見えてきますね。

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耐震+制振
耐震は家を硬く強くすることで地震対策をしますが、制振は揺れを逃がすことで地震対策をします。耐震+制振でより地震に強い家になります!

パネル工法
【耐震】SDパネル
点で支える筋交い工法ではなく、面で支える耐震パネルなので、縦・横・斜め、すべての揺れに強くなります。

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【制振】ウィンダンパー
油圧式の制振ダンパーで、地震の揺れ力を50%吸収してくれる優れもの。もともと揺れて力を逃がす作りの古民家には、制振装置での対策がおすすめ。

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減築プラン
既存は約50坪もある広い平屋。夫婦二人暮らしにちょうど良い大きさに思い切って減築しました。

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下屋
下屋[げや]とは、屋根より一段下げたところに付けられた屋根、またはその下の空間を指します。

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軒が長くおしゃれに
下屋部分を減築しても、家自体の耐震には影響しません。さらに長い軒がおしゃれな外観になりました。

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床断熱
床にはミラフォームラムダというポリエチレンフォームの断熱材を使用。根太の間に隙間なくはめ込んでいきます。

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天井断熱
床と同じポリエチレンフォーム断熱材を天井にも敷き詰めました。

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壁断熱
壁には外側から発泡ウレタンの断熱材を使用。吹き付けると、もこもこ膨らんで隙間なく施工できます。

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遮熱シート
断熱材の上に遮熱用のタイベックシルバーを施工。赤外線を反射して遮熱&防水効果で壁内の劣化を防ぎます。

壁内通気工法
壁内通気
壁内部に通気層を設けることで、湿気が溜まるのを防ぎ、家の耐久性が落ちない仕組みになっています。
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床下通気
床下通気は、造作のすのこ状板をはめ込んでいます。床下も風通しを良くすると、湿気が溜まらず、シロアリ防止にも◎

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フローリング施工
無垢のフローリング材を施工。温かみのある空間になっていきます。

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赤松30㎜厚フローリング
通常の床材の倍近い厚みがあるので、踏み心地やわらかく、断熱性能もあり、おすすめの床材です。
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竹フローリング
水廻りには竹を使用。ウレタンコーティングで汚れにも強く、竹の香りがリラックス効果にも◎

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木の装飾
寝室のベッドを置く部分に装飾材を施工。木目に桜模様の掘りがきれいですね。

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収納家具
壁にもとから収納家具を設置することで、地震対策にもなるのでおすすめ。木材も統一できるのでトータルコーディネートに◎
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クローゼット
壁もクローゼットの仕切りもすべて桐材を使用。調湿抗菌効果のある桐はクローゼットに最適。
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造作棚
棚板は移動できるので、便利な造作棚もオーダーメイドでぴったり合わせています。
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珪藻土クロス
やわらかいクリーム色のオリジナル壁紙。調湿消臭効果のある珪藻土が混ぜ込まれています。
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塗装
無垢材に最適の自然由来オイルで塗装。塗装することで、木材がきれいに長持ちします。
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外壁
サイディングを施工していきます。真っ白ではなく少しクリーム色でやわらかい印象に。

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外回り
家の周りにコンクリートを施工。歩きやすくなりますし、雑草等の心配もなくメンテナンス性にも優れています。

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ウッドデッキ
水に強いバツー材を使用したウッドデッキ。既製品ではなく、木材を家に合わせて施工したオーダーメイドです。

完成

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Before
築96年古民家

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After
屋根は変えず、面影を残したまま約21坪減築。スッキリとした明るい印象になりました。

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Before
3間続きの和室

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After
梁や柱を生かしたまま大空間のLDKに。
一番奥の和室は襖で区切ることもでき、客間にも◎

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Before
北側の部屋を居間として利用していました


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After
日当たりの良い明るい大空間のLDKが見渡せる対面キッチンに。
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Before
北側にあったキッチン兼ダイニングスペース
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After
玄関側からもキッチン側からもアクセスできる水廻りスペースに。勝手口を開けると洗濯物が干せるデッキに出ることができます。

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Before
手狭で収納も少ない玄関スペース
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After
玄関扉の位置をずらして大容量の収納を設けました。
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Before
北側洋和室
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After
下屋部分は減築し、奥には大容量3帖のウォークインクローゼットを設けました。
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After
玄関ホール
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After
玄関ホール横にトイレ。床は水廻りにおすすめの竹材を使用しました。

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After
広い洗面脱衣場には大きな収納棚。
棚板の位置は自由に移動できます。
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After
浴室は TOTO サザナ 1坪のシステムバス。
タイル張りのお風呂からあたたかな浴室へ。

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After
LDKの左右にある大小の夫婦大黒柱。
これからも家を支え続けてくれます。
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After
太い梁は差し鴨居だったので、建具がはまっていた名残が感じられます。
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After
キッチンはTOTOのザクラッソ。
落ち着いた赤茶の扉カラーが古民家の雰囲気にぴったりです。

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After
キッチン裏には大容量の食品庫と家電収納を造り付けました。
物があふれがちなキッチン廻りもすっきり整理できます。


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After
寝室は桐の床材を使用しています。
肌当たりもやわらかく、調湿効果に優れた桐材で良質な睡眠に。

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After
ベッドヘッドは桐材にシンプルな掘りの花柄があしらわれています。
置物の裏側には便利なコンセントも設置しました。

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After
寝室の奥には桐の本棚とウォークインクローゼット。

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After
こちらは上下段があるので、たくさん収納できます。

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After
新しい木材の明るい色も、これから過ごしていくなかで、飴色に変化していきます。
年を重ねてどう馴染んでいくのかもぜひお楽しみください。


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After


築96年の古民家が、これからまた100年、住み続けられる家へと再生しました