高橋さんが具体的な家づくりを考え始めたのは、家を建てる10年ほど前だという。
夫婦2人のための家だから、広いスペースもたくさんの部屋もいらない。
いつも海を見て暮らせたら、それでいい。
そう思いながらたくさんの住宅会社を
訪ね歩いたけれど、なかなか気に入った家を建てる会社にはめぐり会えなかった。
高橋さんの目には、どの会社も
「小手先のデザインが過ぎる」と映った。
家は住まい手の暮らしに過不足なく、
街並みになじむのが一番いいと思っていたが、目にするモデルハウスはどれも暮らしとは無関係な装飾が多すぎた。
「どうしてあんなところに窓をつけたの?」高橋さんはあちこちのモデルハウスで納得がいかないデザインを見るたびにそんな疑問をぶつけたが、どのモデルハウスのスタッフも答えることができなかったそうだ。
夢ハウスに出会ったのはそんなときだった。「無垢材の木を活かしたシンプルな
家で、海と山のある風景を壊さない。
間仕切りもされていない。
私たちにぴったりの家だと思いました。」
10年後、高橋さんの希望通り、
鮮やかな緑と美しい海に映える木の家が
出来上がった。