木材に関しての基礎知識ー木材の燃焼性・耐久性

木材の燃焼性・耐久性

木材の着火・発火点は樹種によって異なりますが、おおよそ約260℃で口火着火し、約400℃で自然発火すると言われています。

鉄が一定の温度を超えると急激に強度低下する性質を持っているのに比べ、火災時の過熱による強度低下が緩やかです。

火災から10分経過した鉄の強度20%以下まで落ちるのに対し木材は炭化層の働きにより、約80%に保たれます。

また表面に着火した場合、それが内部に燃えすすむスピード(炭化速度)もわずか0.6~0.8㎜/分程度と言われています。

これは木材が燃えると表面に炭化層が形成され、内部への酸素供給が断たれるため中心まではなかなか燃えない性質をもっています。

また、この性質に着目し部材断面を割り増しして構造上耐力の支障のないとする設計を燃え代設計と言います。

燃え代設計では、燃え代を省いた有効断面を用いて許容応力度計算を行い、表面部分が燃えても構造耐力上支障のないことを確かめる方法により木材でも準耐火建築物を建築することも可能になっています。

木材に関しての基礎知識