「隠れ家みたいな書庫」10家族のものがたり。
大楽さんは、日々の生活に寄り添うような家を求めていた。雑誌に載っているようなスタイリッシュな家よりも、
住まい手の暮らしぶりがにじみ出てくるような家がいい。
きれいなだけじゃなく、「あなたらしいね。」と言われる家がいい。
だから、たくさんの要望を伝えるのではなく、自分たちの暮らしの中で
欠かせないものだけを大事にしようと決めた。
大楽さんの毎日の中で絶対になくてはならないものといえば、本だ。
仕事柄、たくさんの本を所蔵している大楽さんにとって、書庫は欠かさない。
しかも、いろいろな大きさの本に対応できなくてはならない。
全国各地の郷土史や風土記など、文庫本サイズから大型の書籍まで
様々な大きさの資料があるからだ。
前に住んでいたアパートでも1室を書庫として使っていたが、
市販の書棚には納めきれず、床に積まれていたものもかなりあったのだという。
プランに先立って、大楽さんはすべての本をサイズ別に分類し、数量を確認した。