地域緩和ケア研究会に参加しました。

11/20(火)めぐみ在宅クリニックの第135回地域緩和ケア
研究会に参加させていただきました。

テーマは「いのちの授業プロジェクト」でした。

先生は、いのちの授業の一番の目的は、自殺予防と
いじめ対策とお話しされています。

なぜ、大切ないのちを傷つけるのでしょうか?
なぜ、大切な他の誰かを傷つけるのでしょうか?
なぜ、人が人を傷つけるのでしょうか?

「いのちの大切さを知らないからではない」と先生は話していました。

では、なぜ傷つけるのでしょうか?



それは苦しいから・・・。尊厳が奪われるから苦しい。

「苦しくて、誰かを傷つけづにいられなかった。」


苦しみがありながら、人は穏やかになれるでしょうか?

人は、ただ苦しむのではなく、苦しみがありながら大切な支えに気づく。
病気になったからこそ気づいた大切な支え。
絶望感→自分の大切な支えに気づく→私は幸せ
と感じることができるとお話ししていました。

苦しみとは・・・「希望と現実の開き」
希望と現実の差が大きければ大きいほど、苦しみが大きくなる。


また、病気だから辛い。健康だから苦しくないと思わない。レッテルを貼らない。

辛い出来事を認めることで、将来の夢が生まれるとお話ししていました。
たとえ今が辛くても、将来の夢があるとき、生きようとする力が与えられる。
将来の夢は、亡くなった後も続くとお話していました。


自分の自由を認める→相手の自由を認めることができる
相互に認め合うことが大切とお話しされていました。
自分がされて嫌なことはしない。

自尊感情・自己肯定感
自分を大切な1人の人間と思える。
役に立たない、何もできない私であっても私は
ただの私だけでも尊い存在。

たとえ何にもできない自分でも「これでよい」と認める。
開き直った自分が自分に「これでよい」と言う言葉でない。
自分の存在を認めてくれる誰かからの「これでよい」という言葉。
と先生はお話しされていました。

困難なことがありながらも、なお折れない心(レジリエンス)
のお話ししていました。折れない心は、自分の存在を認めてくれる
つながり、応援してくれる人の存在が支えになる。

すべての問題を解決するちからではなく、困難でも逃げないで
歩き続ける確かなちから、関わり続けるちからが大切とお話しされていました。

苦しむ人へ関わるすべての人が「私にできることがある」
と思えることが大切ともお話しされています。


先生のお話しの後、5・6人のグループに分かれて、
医療・介護以外の人達にホスピスマインドを伝えるためには、
どんな方法が考えられるかグループで話し合いをしました。


2025年、団塊世代の方々が後期高齢を迎えることになります。
先生は、あと7年くらいすると受けられる医療・介護の限界がくるので、
多くの苦しむ人が困る時が来る。子供から大人まで地域で出来ること
を行えるようにしなければならない。そのために、いのちの授業を小学校、
中学校を中心に伝えていかなければならないとお話しされていました。

もし、目の前で苦しんでいる人がいたら、今、私に何ができるか、
考えながら生活していきたいです。

私が相手を理解しようとすることは大切。けれど、人は所詮他人なので
相手の苦しみを100%理解することはできない。でも、相手から見て
理解者になれるという可能性は残されている。
苦しんでいる人からみて、わかってくれる人。→聴いてくれる私。
「苦しんでいるひとは、自分の苦しみをわかってくれる人がいると嬉しい。」


めぐみ在宅クリニックのカーテンのところに画用紙で作った紅葉の葉っぱが
飾ってありましたとても綺麗で心が温かくなりました。
先生たちから患者さん達への素敵な心遣いだと感じました。
また、日常の中にある小さな幸せに気づかせてくれた時間でもありました。

先生のお話しは、とても分かりやすくて面白いです。
医療者・介護者だけではなく、子供から大人まですべての人たちが
生涯、学び続けることのように感じます。

また、誰かの支えになろうとする私こそ、実は、一番、支えを必要としている、と感じました。


次回は12/18(火)時間:18:30~ 会場:めぐみ在宅クリニック









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