リセット住宅で「見えない落とし穴」を解決しよう②壁内結露の被害

②壁内結露の被害
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外断熱と木造は相性が悪い?!

家を柱の外側からすっぽりと包み込む外断熱は、実は木造ととても相性が悪いのです。
もともと湿気を含んでいる木を完全に包んでしまっては、湿気の逃げ場がなくなり、結露が発生します。

「工事費が安く済むから」と
外壁の重ね張りで済ませるのもとても危険です。
内部結露を助長し、既存と新規の外壁の間にも結露が起きる可能性は大いにあります。その場限りのリフォームを進めてくる業者には十分ご注意ください。
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壁内のカビ
シロアリの被害にあったと聞いて、床下から壁、屋根裏まで調べたところ、いたるところで木が腐っていました。断熱材にもカビが発生し、土台が柱に食い込み、家は傾いています。
わずか7年でこうなった原因は内部結露。壁内の通気層が不完全だったために引き起こされた被害です。
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断熱材の劣化
写真は築15年ほどの住宅です。
暖房器具を新しくしても耐え切れないほど寒いと聞いて、断熱材に問題があるのでは?と壁内を調べたところ、グラスウールは湿気を含んで縮み、壁の下に溜まっていました。特に筋交い周りは断熱材をカットして入れるため、施工には最新の注意が必要です。
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老朽化した外壁
築10年の住宅で外壁が欠けたり剥がれたりしているところが何箇所かありました。
壁を剥がしてみたところ、内側が腐っていました。
これは壁内が完全に密封されていたために湿気がこもり、その湿気が壁の内部だけでなく、外壁にまで影響を及ぼした結果です。
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腐った柱
外壁が傷んでいると聞いて調べたところ、原因は外壁にではなく、壁内にありました。高気密住宅にも関わらず壁内に通気層がとられていなかったために内部結露が生じ、それが外壁や骨組みにまで影響を及ぼしていたのです。
実際、1階の柱は何本か腐食が進んでいました。
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【対策1】
吹付硬質ウレタンフォーム
液状の原材料を壁面に吹きつけ、厚さ60mmまで発泡させます。膨らんでいく過程でわずかなすき間にも泡が入り込み、熱を逃がさない高断熱を実現します。
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【対策2】
押出法ポリスチレンフォーム
断熱性・省エネ効果に優れた断熱材。防水性もあり、割れ・欠け・ひびも発生しにくい。また、難燃処理により自己消火性を持つ高性能な断熱材です。
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【対策3】壁内通気工法
壁の内側に通気層を確保し、通気性を高めることで結露を防ぎ、湿気による躯体の劣化を抑えます。ポイントは「入口」と「出口」。
通気の入口と出口をしっかりと作ります。
遮熱シートも大切!
遮熱シートとは、夏場の赤外線をはね返し、家の中をムワッとさせず快適な空間にするとともに
冬には部屋から逃げようとする暖気をとどめて暖めてくれます。
登山家などが防寒のために使うアルミシートと同じ役割をはたします。
リセット住宅ではこの遮熱シートを、壁・屋根に施し、家算体を包みます。