木材に関しての基礎知識/木材はどんな時に腐るのか?

木材が腐るその条件は、主に温度と水になります。

木材腐朽菌と呼ばれる胞子の状態で存在している金が、ある条件が整うと発芽して菌糸を伸ばし、
木材の主成分である、セルロース、ヘミセルロース、リグニンを分解し、木材を腐朽菌と、
リグニンまで分解し白色に変色させるものを白色腐朽菌といいます。

シイタケやマイタケなども木材腐朽菌の一種で、食用キノコの多くは白色腐朽菌です。

木材が腐朽するのは木材腐朽菌が存在し、腐朽菌が活動できる場合に限られます。

適温は24℃~35℃程で、あわせて水が必要になり、特に夏に条件が整いやすく、
この原因には木材の含水率が大きく関係します。

発芽するのに必要な水は、含水率30%(繊維飽和点)程度が境目と言われており、
しっかりとした乾燥材であれば、含水率が自然条件下で30%を上回ることはまずありません。

1つ目は、風呂場・トイレ・キッチンなど水回り部で、特にその床下部です。
水回りには水道管が走っており、水道水の温度は外気温より低いため、配管で結露し水滴がつくことが多く、
この状態で空気に動きがない場合は極めて高くなり、土台・床束・大引等が腐ってしまうケースがあります。

2つ目は、壁体内部の結露です。
住宅の壁を挟んで、外気と室内に温度差が生じた場合(冬は外気が寒く、室内が暖かい)
(夏は外気が厚く、室内が冷たい)この空気が壁の中を通り、冷たい空気に触れた際に壁内結露が起こり、
この結露水が断熱材や木材に水分としてとどまり、カビや腐朽菌が発生してしまうのです。
腐朽菌でボロボロになった柱

そのため、床下や壁内や屋根に至るまで、常に通気を意識して、湿気を外部へ逃がし、
一定の温度に保つ必要があり、こういった通気を行うことが、木材を長持ちさせる秘訣です。

丸型通気孔で湿気対策
また、壁においては断熱の内側で結露をしないように壁の断熱材を室内側へ配慮し、
室内側に空気層を取らない様にすることも非常に重要です。

また断熱の外側は壁内通気によって湿気を逃し、結露しないように考えなければなりません。

見えない壁の中で結露がおこる