断熱材の種類
無機質繊維系
- グラスウール
- ガラスを繊維状にしたもので価格は安く最も普及しています。
- ロックウール
- 鉱物に石灰などを混合して生成し繊維状にしたものです。
自然素材系
- セルロースファイバー
- 天然の木質繊維で回収新聞古紙が主原料です。
- 軽量軟質木質繊維
- ボード廃材をリサイクルした木質繊維をボード状にしたものです。
- 羊毛断熱材
- 羊毛を用いた断熱材で他の素材を混ぜたものもあります。炭化発泡コルクコルク樫の皮を粉砕し炭化発泡させてボード状にしたものです。
発泡プラスチック系
- ビーズ法ポリスチレンフォーム
- ポリスチレン樹脂に発泡剤・難燃剤を加えてビーズ状にしたものを蒸気で発泡させます。色々な形状に加工できます。いわゆる発泡スチロールです。水や湿気に強く軽くて施工性に優れています。
- 押出法ポリスチレンフォーム
- ポリスチレン樹脂に発泡剤・難燃剤を混ぜ合わせ発泡させながら押出し成形します。形状はボード状です。断熱性が高く、堅くて耐圧力があり、水に強く吸湿しにくいので基礎断熱にも用いられます。
- フェノールフォーム
- 安定した分子構造をもつフェノール樹脂をグリーンガスで発泡させ成形します。形状はボード状です。断熱性が高く経年劣化しにくく、耐熱性にも優れています。
- 硬質ウレタンフォーム
- ポリイソシアネートとポリオールを発泡剤・難燃剤などを混ぜて生成します。ボード状と現場発泡の2種類があります。気泡には熱伝導率の極めて小さいガスが含まれているため、優れた断熱性を持っています。
断熱と遮熱について
そもそも熱とは何でしょうか?熱は温度の高い物体から低い物体へ移動しますが、その方法には以下の3種類があります。
- 伝導
- 物体の中を伝わって熱が移動すること
※アイロンや鍋が熱くなる - 対流
- 空気の移動によって熱が移動すること
※ドライヤーやエアコンの温風 - 輻射
- 赤外線の熱線により熱が移動すること
※太陽や焚き火で暑くなる
※ 遮熱材は、太陽からの輻射熱を反射させ、熱の移動を防いでいます。主に赤外線反射率の高いアルミニウムが使われています。
今までの断熱対策は『伝導』対策でした。ほとんどの断熱材は『輻射』による熱の移動を防ぐには不向きです。温暖化が進行している今、『断熱対策』だけでなく、夏の『遮熱対策』も考えた住まいづくりが必要です。