日本の伝統色を愉しむー柿色

柿色の由来
現代の私たちが「柿色」と聞くと、鮮烈な橙色をしたあの果実

の色を思い描きますが、かつては、渋柿で染色した茶系の色もこ

の名前で呼ばれていました。柿の実のようなあざやかな橙色

をあらわすようになったのは、江戸時代に入ってから。

染色の世界においては「照柿」と表現されたようです。

柿色の植物
マリーゴールド
「聖母マリア黄金の花」という意味の名前をもつ、

キク科の一年草です。6がつから10月までと花をつける期間は長く、

柿色系の花色が多いのが特徴。モコモコとあたたかそうに重なった

花びらの質感からしても、秋がよく似合います。原産はメキシコで、

日本には江戸時代初期に渡来したそうです。

柿色の風物詩
ハロウィン
毎年10月31日はハロウィン。キリスト教における

「万聖節」の前夜祭で、秋の収穫を祝い悪霊を

追い払います。もともとの起源は古代ケルト民族の

風習おされています。古代ケルトでは11月1日が元旦にあたり、

大晦日である10月31日には悪い霊がイタズラをしにくると

信じられていました。そこでお面をかぶって火を焚き、

霊を追い払ったのだそうです。カボチャをくりぬいてつくる

「ジャック・オー・ランタン」には、よい霊が集まり、悪い霊を退散

させる力があるとされているようです。