6月 水無月


虹の架け橋

虹の語源、丹染 丹清 似橋 など色々あり、二=丹、シ=風という説では、虹は赤い風が作るといわれ
日本では言う虹は外側から、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の7色。
空を彩る美しい夕方の虹は、東の空にかかり西は晴れていて東は雨が降っているそうです。

6月の雨音を楽しみながら、新緑にはひとしずく、空には虹の架け橋がひろがります。



6月の山野草  紫陽花

あじさいは、手まり花。
刻々と色が変わることから七変化ともいわれます。

紫陽花の漢名は、唐の詩人白楽天が命名しました。
黄緑色から藍色、淡紅色と、次々と装いを変える花の美しさは、万葉集にも詠まれています。

日本には約10数種があり、柏に似た葉の柏葉紫陽花、ピラミッド型の山アジサイ、甘茶など、花も葉の形もそれぞれ違い、目を楽しませてくれます。

やわらかに語りかける雨音に静けさの露地、ひときわ美しく咲く紫陽花が、彩りを見せ始めます。




 

水無月

「水無月」は 6月30日にいただく和菓子です。
柔らかい口あたりの葛製菓子は厄病よけの意味が込められています。

京都では1年の折り返しにあたる日に半年の穢れを祓い、そして残り半年の無病息災を祈願する神事、
「夏越祓(なごしのはらえ)」が行われます。

夏を迎えるにあたっての「夏越祓」、水無月はこの神事に用いられるお菓子です。

       

 

      
蛍船

日本の代表的な蛍は、大きいものを「源氏蛍」小さいものを「平家蛍」と呼んでいます。

平安朝末期の源平合戦に由来したとも言われ、蛍と日本文化とのかかわりは古く、
蛍が登場する最も古い文献は、720年に作られた「日本書記」だそうです。

平安時代を代表する文学作品「源氏物語」以前に成立したと言われる「伊勢物語」にも蛍は登場しています。

甘い水を求めて草から草へと飛び回る蛍たち。
その幻想的な緑の色は、茂りを見せて色を増していきます。
水辺を光りながら宙を舞いあがる美しい蛍のひかりに贅沢なひとときが流れていきます。