4月 花残月






やわらかく霞む春の空。
香り立つ春の風と共に、花たちは喜びながらいっせいに咲きほころびます。





だんだんと 暖かくなってくる季節、炉も終わる季節となり 活躍するのは「透木釜」でしょうか。

炭火が見えて 暑さを感じさせないようにと、羽根のついた透木釜が使われます。

透木は敷木ともいわれ、釜と炉や風炉の間に挟む木片をいいます。

利休は透木に朴の木を好まれたそうです。

歴史上、有名な透木釜「名物平蜘蛛釜」 
大振りの羽の付いた平釜でしたが、天正五(一五七七)年、松永弾定(久秀)が織田信長に攻められ、
信貴山落城の折、敵に渡すぐらいならと破壊されたそうです。

1年のサイクルがまわり始め、それぞれに落ち着きを取り戻し、新たな移り変わりを楽しみながら進んでいきます。
どんな発見に出あえるのでしょう。