現場ブログ

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新築当時からリビングに雨漏りがあったようです。建てた工務店がいろいろ探したようですが結局、原因を突き止めることができず、33年の月日が経ってしまいました。今回の外装工事で見つけることができればと言う思いでいましたが見つけることができました。ベランダの取り付け場所が原因です。FRP防水の収まりが躯体までしっかり巻き込んでないことと、両方からサッシの戸箱と出窓が出隅のところで密集してしまって入ることです。サッシから伝わってきた雨水が外側に落ちず、室内側に入ってしまっていたようです。
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写真はその周りに施工してあった胴縁です。腐りと虫が食べた跡が残っています。ベランダ内側に施工してあった胴縁の状態はよくありません。やはり湿気がたまるようです。木造住宅は通気性が良くないといけません。
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結局、全て撤去し胴縁を全て取り替えます。胴縁(サイディング施工するのに止めておく下地の桟) 長年リフォーム工事をしてくる中で、雨漏りの70%以上がベランダ付近が原因です。当時は2Fで洗濯物を乾かすのにベランダが必要と言っていましたが、生活し始めると実際には1Fで乾かす人が多いようです。
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手摺も一度撤去してルーフィングも新しくやり直します。この上にもう一枚タイベックシルバーをもう一枚施工していきます。 FRP、板金処理、通気を考えた施工をしていけば雨漏りは大丈夫です。
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屋根下地工事が終了しました。黒い桟が瓦棒です。ここに瓦一枚一枚を引っ掛け重ねて施工していきます。以前は木材の桟を打っていましたが、最近は樹脂のものを使うようになりました。ルーフィングも既存のものの上に新しく施工しているので以前より丈夫になりしっかりしました。
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この屋根は寄棟と言って、1.2階とも四方に樋が回っています。切り妻の屋根は正面と裏面に屋根があって両サイドは矢切と言って外壁になります。 既存の屋根は洋風瓦でオレンジ色のコンクリート瓦でした。建物が寄棟の洋風でしたので栄四郎瓦のカパラスにしました。
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まず最初に全体の墨打ちをして、くだり棟の先端から施工していきます。お施主様も下から見ていて「こわくないのかな~」。
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南欧風のモダンなカパラス(ランダムブラウンです) 穏やかに丸みを帯び個性的な美しいフォルムと防災・断熱などの機能面を両立させたデザイン瓦です。 モダンな現代建築を演出するシャープさも兼ね備えています。北欧をイメージしたノルディックカラーも加わりました。
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断熱材吹き付け、防湿シートの施工が終われば、サイディング工事に入ります。厚み16mmの無塗装板です。シーラー処理は施してあります。長さ3050mm×455mmの板を一枚一枚施工していきます。重さがあるので一人では困難です。
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繋ぎ目、サッシ周りはシーリングを打ちます。はみ出ないように紙テープを張ってからシーリングをつめていきます。 防水シートと施工したサイディングの隙間が約20mmとってありますので、土台から入った風が上まで抜けるような構造になってます。
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つなぎ目に打っていくシーリング材料を作っています。混ぜ合わせる機械の桶にシーリング材に硬化剤などを入れて混ぜ合わせて造ります。
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溝の深いところはバックアップ材を入れてから、シーリングを打っていきます。以外に簡単なように見えますがやってみるとこれがなかなか難しい!打つ強さの感覚が長年やっていないと少なくて、凹んでしまったり、多すぎて膨らんだりがあります。 シーリングを打って3,4日経ってから、吹き付け塗装に入っていきます。 サイディング仕上げで、シーリング施工で完成だと何年か経ってくるのシーリング部分にホコリ、汚れなど付いて黒くサイディングのつなぎ目が目立つ家をよく見ますが、この現場はシーリングの上にも塗装がのるので、年数が経ってもシーリングのラインが目立たないような工法を取りました。10年後が楽しみです。
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御前崎市は他の市に比べて補助金がたくさん出ます。今回の外装(屋根・壁)リフォームはブロバンス風に模様替えです。 最初は外装塗装でご相談がありました。現場の状況を調査させていただきました。
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築33年にもなるとコンクリート瓦は塗装の膜が切れてくるとボロボロした状態になります。その状態でほおって置くとイがなくなって割れやすくなります。
写真のように日の当らない北面は塗膜の切れたところからコケが生えてきます。これを高圧洗浄で綺麗にして塗装しても、33年もすると瓦もろくなっていましたので、瓦の葺き替えの見積も一緒にご提案させていただきました。焼き物瓦はコンクリート瓦に比べて値段は高いですが、足場費や塗り替えなどのメンテナンスをトータル的に考えれば焼き物の瓦のほうが安くなります。 焼き物瓦のカパラスをおすすめしました。
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新築当時から、何箇所か雨漏りがあったようです。
当時のコンクリート瓦は人体に影響のあるアスベストが入っています。処分にもお金がかかります。
屋根材でよく使われているのがカラコロニアルです。値段は安いですがメンテナンスにお金がかかります、7年~10年の間に高圧洗浄、シーラー、塗装を行っていかないとコケが生えたり、コロニアルが反ってきます。そうすると台風などの強風で割れてしまうことが少なくありません。実際に年数の経ったコロニアルの屋根に乗ると割れることがあります。
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既存瓦を撤去すればルーフィングを敷いていきます。既存の瓦棒、土、シート押さえなど撤去して、既存のシートは残して、その上にもう一枚、アスファルトルーフフィングを敷いていきます。当時のルーフィングより材質のレベルはよくなっています。2重になるので雨漏りの心配はなくなります。この上に瓦桟を打っていきます。
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壁断熱材吹き付け工事が始まりました。通常の建築会社ですと内側から壁に向かって吹きつけることが一般的ですが、当社では外側から壁に向かって吹き付けます。それにはちゃんとした理由があります。隣地に断熱材が飛ばないようにブルーシートで囲ってしまいます。当日は風が強く養生がとっても大変でした。
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ブルーシートで囲った中の様子です。吹きつける断熱材は液体状ですので、サッシなどに付かないように養生して回ります。上部の職人さんは余分に着いた断熱材が後で剥がせる様にシーラーを塗っているところです。外側から壁に向かって60mmの厚さで吹いていきますが液状なので、細かい隙間にもしっかり入っていきます。吹きつけてからどんどん膨らんできますので、どのぐらいの量を葺きつけることで60mmの厚さになるかは経験と感覚が必要です。あまりたくさんの量を吹くと枠より出てきてしまうと外側の通気層が取れないのでやり直しになってしまいます。ホント感覚が難しい!内壁に60mmの断熱材がピッタリついていると室内側は冬暖かく、夏涼しい空間になります。断熱材と外壁のサイディングの間に通気層を設けることで木材は腐りません!壁内部結露もありません。 室内側と壁内部に空気層を造ってしまうと内部結露をおこす可能性が高くなります。
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外壁全体に吹きつけて翌朝の現場の様子です。泡状の断熱材が一日経つと60mmの厚さで固まります。固まってしまうと非常に硬い状態になります。旭有機材㈱のゼロフロンのER-X A種IHです。 断熱材とサイディングの間に通気層が設けていますので土台~上がった風が軒天を通って屋根裏そして棟換気を通って風が抜けるように造ってあります。 100年の耐久性のある構造の仕組みです。
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二重胴縁で間にタイベックシルバーと言う防湿シートを施工していきます。アルミが入っていますので、18mm以上の空気層を取ることで遮熱効果があります。アルミは熱伝導率が98%ありますが、反対に空気層を設けることで遮熱効果があります。 屋根は66mmの高質ウレタン+赤外線96%カットのレフミラー。壁は60mm高質ウレタン断熱+タイベックシルバー。床には30倍発砲のポリスチレンホーム(南極で40年劣化なし)断熱材。 今日のような暑い日でも、現場に入ればヒンヤリしました。お客様もビックリしていました。 省エネ・健康住宅です。最初にちょっとお金をかけて、断熱・遮熱をしっかりやっておけば入居してからの光熱費で挽回出来ます。生活して行く中でどこかでプラスマイナスになるところがあります。そこを超えれば快適な生活ができたままで、今まで掛かっていた光熱費を抑えることができる考え方です。